秋葉原は、JR、東京メトロ日比谷線、首都圏新都市鉄道つくばエクスプレスと、3社の路線が乗り入れるターミナル駅です。JR東日本が公開した2016年度の各駅乗車人数によると、秋葉原駅の乗降者数は1日平均24.6万人で、第9位となっています。また、駅周辺にはオフィス街が広がっており、秋葉原界隈では女性の姿を多くみかけます。
7月16日に1周年を迎える”女子向けアニメイト”
その秋葉原で昨年7月にオープンしたのが、アニメ・コミック・ゲーム・キャラクターグッズの専門店「アニメイト」の女性向け店舗です。その名も「アニメイトAKIBAガールズステーション」。同店は今年で1周年を迎え、女性客の心をつかみ、リピーター客も多いとのことです。
集客の目玉は「2.5次元」コンテンツ
アニメイト広報の山下裕美子さんによると、アニメイトは池袋本店が突出して女性客が多いのですが、その他の店舗では男女比に大きな差はないそうです。
「秋葉原と言えば、男性のアニメショップの街と思われることが多いですが、女性にも楽しんで頂ける街にできれば、さらに良いのではと考えてオープンしました。今までと同じアニメイトをもう1店舗作るのではなく、新たなコンセプトの店を考える中で意識したのが”女性”です。これまで、女性向け商品が秋葉原に少なくてお買い物がしづらかった方にも楽しんでいただけるように、また、女性向け商品を購入するために遠くのアニメイトにまで足を運んで下さったお客様のためにもお店を作りたいと思い、出店いたしました」(アニメイトAKIBAガールズステーション担当者)
「女性のためのアニメショップ」ということで、品揃えにも特徴があります。目玉は漫画やアニメなどの原作を舞台化する「2.5次元」コンテンツの売り場です。
「2.5次元は今注目のカテゴリーです。2.5次元の売り場には、舞台のDVDなどのほか、劇場に足を運ばなければ買えないグッズなども一部扱っています」(山下さん)。
グッズの実物を見て、サイズや色を確かめたいという人のほか、舞台の公演終了後にファンになった人なども訪れ、広域からの集客にもつながっているそうです。
ビックカメラAKIBAも女性客を意識
6月22日にオープンしたビックカメラAKIBAも、女性客を意識した売り場づくりをしている店舗です。同店は、1階にお酒やくすり類が並んでおり、一瞬、「ここは家電量販店なの?」と驚くような店舗です。
2階のビューティー家電、化粧品のコーナーでは、「マキアージュ」「雪肌精」「レブロン」などのドラッグストア系コスメを揃えています。また、コスプレを楽しむ人が多く訪れる秋葉原という土地柄を意識して、カラーコンタクトレンズの品揃えも豊富です。
同店の前田浩則店長によれば、「主導線を広く設置し、子供連れやベビーカーで来店されるお客様にも配慮しました。2階の美容家電・化粧品コーナーは、”女性目線”を意識し、優しい色調でまとめ、明るい雰囲気を演出するよう工夫しました」とのことです。
7階は玩具や自転車の売り場です。トミカ、プラレール、シルバニアファミリーなど人気の商品のほか、乳児向けの知育玩具なども扱っています。ラッピングコーナーもあるので、プレゼントを買うときにも便利です。
ちなみに、ビックカメラAKIBAでは、オムツ替えはできるものの、授乳スペースはありません。授乳スペースを利用する場合は、アトレ秋葉原、秋葉原トリム、秋葉原ラジオ会館、ドコモショップ秋葉原UDX、ヨドバシカメラマルチメディアAkibaなどで利用できます。
電気街、サブカル発信地など、様々な姿へと進化してきた秋葉原。女性客を意識した店舗が増えることで、これからどんなおもしろい街に変わっていくのか、楽しみです。