伊東にオープン『星野リゾート 界 アンジン』で"船旅"気分を味わう

4月13日、静岡県伊東市に星野リゾートが運営する温泉旅館『星野リゾート 界 アンジン』がオープン。「界」ブランドとしては全国で14施設目、伊東市内では『界 伊東』に続き、2つめの「界」誕生となる。オープン当日、総支配人の尾崎雄平氏に館内を案内していただいた。

いよいよオープンした『星野リゾート 界 アンジン』

2017年4月13日(木)、静岡県伊東市に星野リゾートが運営する温泉旅館『星野リゾート 界 アンジン』がオープンした。「界」ブランドとしては全国で14施設目、伊東市内では『星野リゾート 界 伊東』に続き、2つ目の「界」誕生となる。

 

【界アンジン】8階の「サンブエナデッキ」は、三浦按針(みうらあんじん)が造った帆船「サン・ブエナ・ベントゥーラ号」から命名
8階の「サンブエナデッキ」は、三浦按針(みうらあんじん)が造った帆船「サン・ブエナ・ベントゥーラ号」から命名

 

オープン当日、同旅館の総支配人の尾崎雄平氏(32)に館内を案内していただいたので、その様子をレポートする。

 

館内に散りばめられた"船旅"を想起するアイコン

『界 アンジン』は、国道135号をはさみ、すぐ目の前が海という立地で、全45室ある客室のすべてがオーシャンビューの海辺のリゾートだ。

 

現在、『界 アンジン』が建つ場所は、江戸時代初期に徳川家康に仕えるなどした英国出身の航海士で、"青い目のサムライ"の異名を持つ、三浦按針(みうら あんじん 英名:ウィリアム・アダムズ)が、日本ではじめて西洋式帆船を造船した場所。
 

アンジンの名は、この三浦按針にちなむもので、インテリア等には随所に、同旅館のコンセプトでもある"船旅"を想起するアイコンが散りばめられている。

 

【界アンジン】建物入り口へのゲートと建物外観
【界アンジン】建物入り口へのゲートと建物外観

 

まず、駐車場から建物入り口へ向かうには、ゲートをくぐり、橋を渡るが、これは船に乗り込む桟橋(さんばし)をイメージしているという。旅館への入館が、船旅の開始というわけだ。

 

【界アンジン】客室アート
【界アンジン】客室アート

 

建物内のロビーや、客室、大浴場と同じ最上階に設けられた展望デッキ「サンブエナデッキ」などには、海や船にまつわるアートが取り入れられているが、これらには、三浦半島で活躍した古い船を解体し、そのパーツが使われているという。間近でよく見ると、「舵(かじ)」や「櫂(かい)」など、船の面影を感じることができる。

 

【界アンジン】女湯内湯
【界アンジン】女湯内湯

 

そして、温泉旅館に来たなら、どんな風呂なのかが一番気になるところだが、男女ともに内風呂と露天風呂が用意されていて、ほぼ同じ作りという。内風呂も、海側はほぼ全面ガラス張りとなっており、かなり開放的な感じだ。しかし、外からは見えないようになっているので安心とのことだ。

 

伊東市内で2つめの「界」。差別化は?

『界 アンジン』は伊東市内で2つめの「界」ブランドの施設となるわけだが、その差別化については、主にターゲットとする客層が異なる。
 

湯量が豊富で敷地面積も広い『界 伊東』が、カップルから家族連れ、複数世代での宿泊まで幅広い層をターゲットにした、"古き良き温泉旅館"というスタンスであるのに対し、『界 アンジン』は"新しいスタイルの旅館"を求める、比較的若い年齢層が主な客層になるのではないかという。

 

【界アンジン】オーシャンビューツイン
【界アンジン】オーシャンビューツイン

 

部屋の内訳を見ても、全45室のうち、ツイン(定員1~3名)が32室、ダブル(定員1~2名)が8室、スイート(定員1~4名)が5室と、カップルまたは友達同士など少人数での宿泊がメインとして想定されている。
 

さて、総支配人の尾崎氏に、『界 アンジン』の魅力について伺うと、「この伊東の地に眠る三浦按針の壮大な物語を題材に、全国的にも珍しい"船旅"、"海旅"を感じられる旅館をつくり上げていくことに、とても魅力を感じています」とのこと。
 

『界 アンジン』という空間を通じて、今後、どのような物語が紡ぎ出され、語られていくのか、今後も注目していきたい。

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