ウィンドウズを抜く!スマホの普及が要因か
パソコンやスマートフォンを動かす基本ソフト(OS)の世界シェアで、アメリカのIT大手Google(グーグル)が提供する「Android(アンドロイド)」がマイクロソフトの「Windows(ウィンドウズ)」を抜き、初めて首位に立った。各紙が報じている。
調査会社スタットカウンターが発表した。2017年3月のシェアはアンドロイドが37.93%、ウィンドウズは37.91%で、アンドロイドを搭載するスマホの普及が要因と分析されている。
Androidが普及した背景などについて、スマートモバイルの事情に詳しい庄司恒雄氏がAll Aboutの『Androidとは何かをわかりやすく解説!』で説明している。
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「Android」とは
庄司氏によると、「Android」とは、元々は携帯電話向けソフトウェアを開発している会社のことだったのだという。モバイル向け検索など、携帯電話からのインターネット利用を強化していたアメリカのGoogleが、創設22ヶ月という新興企業であるAndroid社を買収。その後、2007年11月、無償で利用できる携帯電話用のプラットフォームとしてのAndroid を発表したという歴史があるのだという。
Androidは、Linuxカーネルをベースとした携帯電話用のOSやミドルウェア、アプリケーションをすべて含んだオープンな環境。携帯電話用のプラットフォームには、アップル社のiOS、マイクロソフト社のWindows Phone、mozillaのFirefox OSなどがあるが、Androidは無償で利用できるほか、Googleサービスと連携している点が大きな特徴という。
Androidスマートフォンが急成長の理由は
Androidのメリットは、Android OSを搭載するスマートフォンを作る上でOSのライセンス料金がかからないことと、Googleサービスとの連携が確立しているところにあると庄司氏は指摘。これにより、メーカーは端末を制作するコストを安く抑えることができる。また、開発環境も無償で公開されており、一般の開発者が無料でアプリケーション作成ができるところもメリットだ。
「つまり、端末が作りやすく、アプリケーションも作りやすいことから、多くの企業や開発者が参入しやすいというわけです。
こうした環境を受け、世界の多くのメーカーがAndroidスマートフォンに参入し、ハイエンドなフラッグシップ機種から低価格で購入できるローエンド機種まで幅広い国や消費者のニーズに対応した展開により登場から僅かな期間で、先行するiPhoneを抜き、出荷数では世界のトップシェアを獲得しています」
たとえば、新興国などでは、高価格なハイエンドスマートフォンの購入は難しく、低価格なローエンドスマートフォンを提供できるAndroid OSが大きくシェアを伸ばしているという。また、タブレット市場でもAndroidが主流になりつつあるという。
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