東京がインフルエンザ流行警報に…
東京都は26日、都内でインフルエンザの患者が急増しているとして、「流行警報」を発表した。都によると、22日までの1週間に都内の医療機関から報告された患者の数は1医療機関あたり28.6人で、前の週に比べ1.8倍に増えたという。
インフルエンザや風邪が流行るシーズンだが、昨今「何℃から会社を休むのか」という議論が過熱している。きっかけは、1月23日に放送されたテレビ番組で「38℃以上の熱出たら会社を休む人の割合は45%」と言われたことで、Twitterなどで話題となった。
会社勤めのビジネスパーソンがインフルエンザや風邪にかかった際のマナーについて、ビジネスマナーに詳しい美月あきこ氏がAll Aboutの『具合が悪くなったら…休み・早退時のビジネスマナー』で解説をしている。
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体調が悪いときは、会社を休むのもマナー
風邪やインフルエンザなどのウイルス性の感染症などで体調を壊し、具合が悪く、咳や鼻水が止まらない、熱があって頭がボーっとしているといった症状が出ている際、仕事の能率はあがらない。
「周囲に心配をかけますし、仕事に集中できないまま仕事をして、ミスをおかしてしまったり。そんな状況では、かえって周囲に迷惑がかかってしまいます」
少しぐらい体調が悪い場合でも、それをおして出勤する人は多いかもしれないが、美月氏は高熱を出し、咳がゴホゴホ出ているのに、「絶対に休まない!」とがんばるのは「一見、“一生懸命な私”“責任感の強い私”という印象ですが、ほかの人に風邪などをうつしてしまって、一転“迷惑な人”に。頑張るのもほどほどにしましょう」と美月氏は述べている。
自分1人だけの問題じゃない
周囲への配慮を忘れないことも大事だ。たとえば、職場に受験生の子どもを持つ人がいる家庭では、風邪やインフルエンザなどに対し、非常に神経を使っている。受験ではなくても、大切な仕事やイベントを控えている人もいるかもしれない。
「そうすると、あなた1人の問題ではなくなってくるのです。さらに、あなたが頑張ることで、体調が悪くても休みにくくなる人もいます。無理をせず、会社を休む勇気も持ちましょう」
会社を休む時にやるべきこと
朝から、体調が悪く、会社を休む場合は、以下のような対応をするべきだという。
- 始業10分前には電話を入れ、無断欠勤は絶対にしない
- 必ず自分で電話を。母親やほかの家族に電話をしてもらうのは、高校生まで
- 億劫だからと、メールで連絡を入れるのもNG
※会社のルールに従うこと
自分で電話をしなければならない理由は、休む分の仕事について、誰かと話しをしなければならないから。誰かに代わりにやってもらう必要のある仕事があれば、その内容を、きちんと伝える責任があると美月氏は指摘している。
■仕事のお願いの仕方
仕事のお願いの仕方は以下のようにする。
- 仕事をお願いする分は、最小限に留め、わかりやすく指示する
- 内容が複雑な場合は、口頭での指示の後、メールやファックスで書いたものを送るなどの配慮を
- 参照できる資料の保管場所やわからないことがあれば質問できる社内の関係者を伝えておく
「“メールは、見られますので、すぐにお返事できないかもしれませんが、いつでも不明なことがあれば、ご連絡をください”と一言、添えておくだけで、引き継がれた人もずいぶん安心できますね」
出社してから、具合が悪くなった時
朝、家を出るときから体調が思わしくない時もあれば、会社にいる間に具合が悪くなってくることもある。一度出社してしまうと、途中でなかなか帰りづらいものだが、体調不良の状態で仕事を続けることで、周囲に迷惑をかけてしまうこともある。仕事に集中できずミスをおかす場合もあるので、欠勤の場合と同様、あまり無理をせずに早退をするよう、美月氏は勧めている。
早退するときにやるべきこと
■早退することを伝える
早退することを決めたら、上司に早退の理由を話す。「帰ります」という断定的な言い方ではなく、あくまでも、許可をいただきたいというような口調で伝えるのが良いという。
例:「申し訳ありません。さきほどから体調が悪いので、失礼させていただいてもよろしいでしょうか」
■早退する場合も、きちんと仕事の引継ぎを
打ち合わせや顧客との約束の予定が入っていないか確認する。入っている場合は、代わりに出席してもらえる適当な人がいれば、その人から代理出席の承諾を得て、その旨を上司や先輩、関係者に連絡を入れ、資料が必要な場合は準備をする。社内の打ち合わせなど、その日でなくても大丈夫なものは、キャンセルをお願いし、あらためて次回の日時を決めるように。
■後日、出勤をしたら、お詫びとお礼を
後日、出社できるまでに回復したら、職場のみんなにあらためて、お礼を言い、迷惑をかけたことへのお詫びの気持ちを伝える。特に、仕事のフォローをしてもらった人には、丁寧に御礼を言うのを忘れずに。打ち合わせやお客様との約束に欠席した場合は、関係者宛にメールでも良いので、「昨日は、大変失礼いたしました」とのお詫びをする。
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