中国最大のイベントともいわれる「春節」。毎年1月末から2月頭にかけて、多くの中国人観光客が来日し話題になることで、耳にしたことがある人も多いだろう。2017年は1月28日にあたる春節、いったいどのような日なのだろうか、春節の事情について詳しいAll Aboutの複数の専門家が次のように解説している。

 

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春節とは?

春節
春節の屋台

北京在住で中国に詳しい鈴木晶子氏によると、春節というのは日本でいう旧暦の正月、日本では旧正月と言われており、かつては日本も“年越し”といえば、旧正月のことだったが、明治維新後に政府が太陰暦を太陽暦に変えてから、元旦に正月を迎えるようになったのだという。中国、台湾、韓国、北朝鮮、ベトナム、シンガポール、マレーシア、インドネシア、ブルネイ、モンゴルなどのアジア諸国では、今でも年越しといえば春節を指し、国の休日として春節を祝っているという。

 

春節はどう過ごす?

2017年の春節(旧暦の1月1日)は1月28日なので、春節の休みは1月27日の大晦日から、2月2日までの7日間となるが、どのように過ごすのだろうか。

 

旧暦12月23、24、25日頃から春節の飾り物を飾ったり、家を掃除したり、本格的な年越しの準備を始め、大晦日は家族でテレビ番組『春節聯晩会(日本の紅白歌合戦のようなもの)』を見ながら新しい年を迎えるというのが一般的な庶民の過ごし方。新年を迎え、旧暦1月1日~1月4日は親戚の挨拶回り。旧暦1月5日はお金の神様「財神」がやってくる大切な日とされ、春節期間中、花火や爆竹を最も盛大に打ち上げて財神を迎えるという。

 

日本の「おせち」のようなものがある?

餃子
家族みんなで餃子を作って、餃子を食べる―それが北方の習わし
(出典:『中国の旧正月(春節)基礎知識と2017年最新情報』)

鈴木氏によると、北京を含む中国北方の正月といえば餃子。その形が金子や銀子(金貨や銀貨のこと)に似ていて縁起が良いという理由から、大晦日から家族が集まって餃子を作るのが伝統。さらに、日本のおせち同様、それぞれにおめでたい意味を持つ食材を使った料理なども楽しむという。

「最近物質的に豊かになった北京など都市部では、毎日餃子だけを食べ続けるようなことは減ってきています。その代わりにいつもより豪華な料理やお菓子をテーブルに並べたり、家族みんなでの外食を楽しんだりしているようです」
 

春節に旅行をする人も増加。日本は2位?

なお、最近では春節も故郷に帰らず旅行を楽しむ人たちが増加。日本でも近年は春節の季節に観光客が増えることで話題になる。中国のオンライン旅行大手、携程旅行網(シートリップ)が、27日から始まる春節(旧正月)の大型連休の前後に海外を訪れる中国人旅行客が600万人に上るとの推計を発表したと報じられている。旅行先としては日本がタイに次いで2位、米国、シンガポールなどがランクインしているという。
 

鈴木氏によると、海外旅行ブームも白熱しているが、国内旅行も同じく人気。2016年の春節で国内旅行として人気だったスポットとしては、廈門(アモイ)、北京三亜などが挙げられるとしている。

 

横浜中華街でも盛大にお祝い

横浜

日本でも横浜中華街では、西暦の新年よりも春節を盛大に祝うことで知られている。横浜の観光情報に詳しい田辺紫氏によると、春節期間はイベントが満載で、前日はいわゆる大晦日で、関帝廟(かんていびょう)と横濱媽祖廟(まそびょう)でにぎやかに春節を迎えるカウントダウン(1月28日0:00~)が行われるほか、祝舞遊行(しゅくまいゆうこう=祝賀パレード)や春節娯楽表演(しゅんせつごらくひょうえん)など、横浜中華街ならではのイベントが楽しめるという。
 

「特におすすめなのが採青(さいちん)。ご祝儀袋を用意した店の前で、その店の繁栄を祈願して獅子が舞う伝統行事です。このご祝儀袋が昔は青菜(獅子の大好物)に包まれていたそうで、“青を採る”ということで“採青”と言うネーミングとなっています」

※2017年は、1月28日(土)15:30~20:00に横浜中華街全域で行われるとのこと

 

11月から春節が終わるまで、長い間楽しめるのが、春節燈花(しゅんせつとうか)と呼ばれるイルミネーション。春節期間中だけの特別コースやメニューなどを提供するお店もあるので、春節を気軽に楽しみたい人にとってはおすすめだといえそうだ。

 

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