なぜ2017年の成人の日は1月9日?「成人」にまつわる法律と世界事情

2017年の「成人の日」は1月9日。これは法律で「1月の第2月曜日」と決められているからです。成人が20歳というのも民法で定められていますが、今後変更になるかもしれません。諸外国の成人年齢はいくつなのでしょうか?

1月の第2月曜日が成人の日

成人式イメージ
1月9日には各地で成人式が行われる予定だ

    

2017年の成人の日は1月9日です。これは「国民の祝日に関する法律」によって「1月の第2月曜日」と定められているためです。同法律によると、成人の日は「おとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝う」ことを目的とした国民の祝日となっています。

   

政府が成人年齢を「18歳」に引き下げを検討?

成人が20歳というのは民法第4条によって定められています(「年齢二十歳をもって、成年とする」/民法第4条)。これによって親権者や後見人の同意を得なくても、裁判の提起などができるようになります(なお、未成年者でも結婚した場合は成年に達したものとみなされます/民法第753条)。

  

しかし、この成人年齢については今後変化があるかもしれません。2016年は選挙ができる年齢が18歳となる法律が施行され、18、19歳の新たな有権者が投票するニュースがありましたが、このニュースに後押しされて現在政府は成人年齢を20歳から18歳に引き下げる検討をしています。

  

ちなみに、成人年齢は国によって違い、18歳が成人年齢の主流となっています。イギリスやドイツなど世界の多くの国で成人年齢が18歳と定められており、アメリカは州ごとによって成人年齢が違います。イギリス、ドイツなどは、1960年代~70年代にかけて成人年齢を21歳から3歳引き下げ、18歳とするようになりました。

  

■各国の私法上の成人年齢

  

一方、日本で成人年齢の引き下げが実現すると、さまざまな支障があるという意見もあります。実際、民法の改正によって影響を受ける法律が多いということもあり、特に飲酒や喫煙に関する議論は大きくなりそうです。

成人の年齢が今後どのように変化するのか、動向を見守りたいところです。

  

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