関東学生陸上競技連盟は29日、2017年1月2、3日に開催される『第93回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)』に出場する21チームの区間エントリーを発表した。どのようなレースが予想されるだろうか。
出典:
箱根駅伝の区間エントリー決定 青学大は2区にエースの一色 (共同通信)
箱根駅伝区間エントリー 兵庫・西脇工から最多の8人(神戸新聞)
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箱根駅伝、確認しておきたいルール
第93回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)は2017年1月2、3日に開催される。
往路は東京・大手町の読売新聞社前から神奈川・箱根の芦ノ湖駐車場入口までの107.5km。復路は芦ノ湖駐車場入口から読売新聞社前109.6kmで、総距離217.1km、全10区を20校と関東学生連合チームが競う。
29日に発表された「区間エントリー」では、各大学・チームが1~10区のそれぞれにどの選手を配置するかが分かる。なお、補欠の選手も同時に発表されている。補欠選手は、往路、復路合わせて4人まで交代が可能で、交代は当日の1時間10分前までにできる。また、すでにエントリーされている選手の区間変更は認められていない。「区間エントリー」で発表された選手がそのまま出場しない予想もあり、大学間の駆け引きがここで見られると言ってもよいだろう。
2017年の箱根駅伝の見どころは?
- 3連覇、3冠を狙う青山学院
第93回箱根駅伝の最大の焦点は、2015、2016年の箱根路で優勝し3連覇を狙う青山学院大(青学大)。青学大は2016年に開催された「学生3大駅伝」の出雲駅伝・全日本大学駅伝をすでに制しており、悲願の3冠、残すところ1つとなった箱根駅伝へ弾みをつけており、レースを引っ張る予想がされている。事前に開催されたトークバトルなどを見ても、他校の監督がその動向を警戒している様子だった。
- 4、5区の距離が変わった
2017年開催の箱根駅伝では、第4区(平塚~小田原)が18.5kmから20.9kmに、毎年話題となることが多かった第5区(小田原~芦ノ湖)が23.2kmから20.8kmに変更となった。これにより、「山登り区間」で距離も長かった5区で選手への負担が減ると同時に「大きな差が生まれない」区間になったと言えるかもしれない。(詳細はこちらの記事)
「区間エントリー」に見る、箱根駅伝の勝負ポイント
■往路が勝敗の鍵を握る
3連覇を狙う青学大に対し、ライバル校の監督はすでに各所で「往路で青学大を上回りたい」と発言をしており、区間エントリーでも往路にエース級、スピードランナーを配置している大学が多かった。特に、2017年は4、5区の距離が変更になったことで、以前からエース区間と呼ばれてきた2区の重要度が増している(注目選手:青学大・一色、駒大・工藤、東海大・關、順大・塩尻、山梨学院大・ニャイロ)。また2区で勝負をするために、区間エントリーでは1区からエース級の選手を並べている大学が多くみられた(東洋大・服部、日大・石川、創価大・大山)。
■有力校、エントリー選手・補欠選手の特徴
青学大はエースの一色を2区に配置し、盤石の態勢。一方で、東京マラソンで日本人2位だった下田や田村、安藤といった実力のある選手が補欠に回っており、出場選手の変更がある可能性は否定できない。
早稲田大は、全日本大学駅伝で青学大と競ったところから注目されている。往路はスピードランナーがそろう。井戸や佐藤などが補欠に回っており、当日のエントリー変更が気になるところだ。
前回大会3位だった駒澤大は、5区に2016年大会でも同区間を走った大塚を配置。西山や中谷といった有力選手が補欠となっているが、ここもエントリー変更が予想される。
東海大は4年生のエントリーが1人で、往路は1年生が4人と下級生中心の配置。しかし、今年度の1年生は高校でも好成績を残してきた即戦力ぞろいで遜色はない。
今後のスケジュールは
新春注目の箱根駅伝、残すは2017年1月2日の号砲を待つのみ。スタートは午前8時、東京・大手町の読売新聞社前で、箱根町の芦ノ湖駐車場入口を目指す。復路は3日午前8時から。スタートの1時間10分前(午前6時50分)に決まる出場選手の変更にも注意しておきたい。
箱根駅伝公式サイト
日本テレビ 箱根駅伝公式サイト
http://www.ntv.co.jp/hakone/index.html
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