今回は、愛知県在住・29歳女性のエピソードを紹介します。
回答者のプロフィール
回答者本人:29歳女性在住:愛知県
家族構成:既婚(子あり)
住居形態:持ち家(戸建て)
職業:パート・アルバイト
年収:100万円
現在の貯金額:200万円
独立行政法人日本学生支援機構が発表した「令和5年度奨学金の返還者に関する属性調査結果」によると、奨学金の返済を延滞していない奨学生1414人のうち、年収300万円以下の割合は38.6%でした。
回答者の奨学金の状況
借りた奨学金の種類:貸与奨学金(返済必要)返済状況:返済中
奨学金で利用した金額(総額):約250万円
返済残高:140万円
月々の返済額:1万4000円
同機関が発表した「令和4年度学生生活調査結果」によると、大学では55%、短期大学では61%の学生が奨学金を利用中。それぞれ令和2年度に行われた調査よりも上昇しています。
「私は末っ子だったので借りざるをえなかった」
奨学金を利用した理由を聞くと「兄弟が多く全員が私立大学に進学しており、私は末っ子だったので借りざるをえなかったんだと思います。また自分自身も大学卒業後は自分で働いて少しでも返せたらなと思っていたので、奨学金を利用することを決めました」と話しました。返済中にしんどいと感じたことを聞くと、「結婚と妊娠をきっかけに前職(正社員)を辞めたので、収支の面で月々の返済がしんどいです」と回答。また、「30代後半まで返済が続くので、しばらく続くものだと考えると精神的にしんどいです」と教えてくれました。
「無利子での返済を希望したが…」
奨学金を利用して後悔したことを尋ねると「本当は高校生時代の申し込みの際、無利子での返済を希望していましたが経済的な面で有利子になってしまいかなり後悔しました。もう少し自分でどんな奨学金があるのか調べてから利用すればよかったなと思いました」とのこと。また、奨学金の返済で不安を感じたことについて聞くと「今は自分の稼いだパートでの給与でなんとか賄っていますが、いつ何があるか分からないので自分の身に何かあった時に夫や子供達に迷惑をかけるかもしれないと思うと不安です」と話しました。
「借りるのは簡単、返すのはとても大変」
奨学金の返済で工夫や努力したことについては、「普段の生活費口座からの引き落としをやめて、自分の口座を1つ奨学金専用にしました。一度にまとめて100万円ほど入金して、それはもう手元にないもの(貯金ではない)とし毎月の収支に影響が出ないようにしています」と教えてくれました。そんな回答者が奨学金制度について思うことを尋ねると、「借りるのは簡単だけど返すのはとても大変だということを高校生時代によく理解を深めることが大切だと思います。親に言われるがまま利用しましたが、大人になって結婚して子供ができたらかなり大変な思いをするんだなと感じています」と話しました。
※回答者のコメントは原文ママです



