9月8日は「ハヤシの日」なのをご存じでしょうか。「ハヤシ」とは「ハヤシライス」のこと。制定したのは大手書店の丸善ジュンク堂書店です。
なぜ9月8日なのか、なぜ書店が「ハヤシの日」を制定したのか、その由来を探ってみます。
「ハヤシの日」について
「ハヤシライス」は明治の初期、丸善創業者の早矢仕有的(はやし ゆうてき)が考案、そこから名付けられたとされています(諸説あり)。
有的は当時、日本を訪れていた多くの外国人との親交があり、また西洋料理にもなじみがあったため、友人が訪れるとあり合わせの肉や野菜をゴッタ煮にして、ご飯を添えて振る舞っていたようです。
やがてこの料理は「早矢仕さんのライス」といわれるようになり、評判が評判を呼んでついには「ハヤシライス」の名で街のレストランのメニューになったとか(『丸善百年史』より抜粋)。
この「丸善とハヤシライス」の文化をより多くの方々に伝えるため、丸善ジュンク堂書店が早矢仕有的の誕生日である9月8日を「ハヤシの日」として制定、2016年7月29日に日本記念日協会へ登録を行いました。
「早矢仕ライス(R)」は甘みが強いのが特徴
早矢仕有的のエピソードより、日本橋店では1954年(昭和29年)からおよそ半世紀にわたり「丸善のハヤシライス」としてその味と香りの文化を提供しています。
現在は日本橋店など7店舗ある店内(または隣接)カフェ「早矢仕ライス(R)」または「ポーク早矢仕ライス(R)」を味わうことができます。
※「早矢仕ライス(R)」は丸善雄松堂株式会社の登録商標
筆者も横浜の「HAMARU ラクシスフロント店」で「早矢仕ライス(R)」を食べたことがありますが、ハヤシソースは甘みが強いのが特徴です。
継ぎ足し継ぎ足しして使っているベースのデミグラスソースに、肉、トマトや玉ネギ、ニンジンなどの野菜を加えて数時間煮込み、そこにフルーツチャツネとカラメルを加えているそうです。



