12月1日から、新しい『洗濯絵表示(マーク)』が使われることになります。
これまでは日本独自の記号を使っていたのですが、衣料品の海外生産や流通が拡大したため国際規格と同じ記号を使うことになったため、約50年ぶりに一新されることになります。
慣れ親しんだマークからの変更に戸惑い、「暗号のようだ」といった声もSNSなどで見かけますが、どのように対応すればよいのでしょうか。家事アドバイザーの毎田祥子氏がAll Aboutの『2016年12月から始まる新洗濯表示の読み解き方』で解説しています。
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新洗濯表示マークの大きな変化
マークの基本的な考え方の変化として、「これまでの『こう洗濯するのがよい』という意味から『これを限度に洗濯する』という上限を示す意味合いになったこと」にあると毎田氏は述べています。
そのほかの主な変更は以下の通り。
- 四角い洗濯機マークが無くなり、全て『たらいマーク』に統一
- 手洗いマークは現在「洗濯機は不可」の意味だが、「手洗いができる(洗濯機もOK)」の意味に
- 「家庭での水洗い不可」マークは、「洗濯処理はできない」という意味に変わる
- 四角マークは「乾燥」「干し方」を意味し、ハンガーマークは無くなる
- 塩素系漂白剤関連の表示はビーカーの形が無くなり、三角であらわされる
覚えるべきポイント1『形の意味』
左から「洗濯」「漂白」「乾燥」「クリーニング」に関する絵表示といいます。「これに加えて、アイロンマークを覚えておけば基本の形は大丈夫」と毎田氏は説明しています。
覚えるべきポイント2 『棒の意味』
- 横棒(-) 「洗濯の弱さ」を表し、本数が多いほど弱く洗うことになる
- 四角( □)の中にある棒 「干し方」を示し、縦棒は「吊り干し」、横棒は「平干し」をあらわす
「棒の向きが服の向きを示していると想像すると、覚えやすいです。棒が2本なら「濡れ干し」をあらわします」
なお、漂白についても新しく「酸素系漂白剤が使えるかどうか」が表示されたようになり、△の中に斜線が1~3本で示すことになります。
覚えるべきポイント3『点の意味』
アイロンや乾燥機の「温度」を表し、「・」の数が多いほど高温でかけることになります。なお、温度帯は現行よりも細かく分類されているといい、摂氏70℃と50℃が新しく加わりました。
また、これまではなかった乾燥機による乾燥(タンブル乾燥)の記号も新たに加わり、その排気温度の上限(点が2つなら摂氏80℃、1つなら60℃、×が付けば乾燥機禁止となります。
「洗濯のやり方は本数が多いほど弱くなるというのがちょっと不思議な気もしますが、アイロンは点が多いほど高温になるのは覚えやすいですね」
【関連参考サイト】
参考:消費者庁ホームページ「家庭用品品質表示法に基づく繊維製品品質表示規程の改正について」
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