
非正規店での修理について、「All About」インターネットサービスガイドのばんかが解説します。
(今回の質問)
価格が安いので非正規店でiPhoneを修理したいのですが、やめた方がいいでしょうか?
(回答)
非正規店でのiPhone修理は価格の安さが魅力ですが、粗悪な部品や未熟な技術により不具合やトラブルが発生するリスクがあります。また、iOS上で警告が表示されたり、正規修理が受けられなくなったりすることも。信頼できる店舗を選ぶには、総務省登録や実績、明確な料金表示、修理保証などを確認することが重要です。価格だけで判断せず、慎重に検討しましょう。
どういうことなのか、以下で詳しく解説します。
非正規店で修理をするリスク
非正規店での修理には、以下のようなリスクが挙げられます。使用する部品の品質が低い
Apple正規店では純正パーツを使用しており、品質が担保されています。 一方、非正規店のほとんどが独自ルートで部品を入手しており、Appleが求める基準に達していない場合があります。確かに、非正規店の中にも純正部品と同等レベルの高品質部品を使用している店舗はあります。しかし、極端に安い料金を提示する店では、粗悪なパーツを使っている可能性を否定できません。非正規店で修理をした結果、画面の色味の変化やバッテリーの持ちの悪化、異常な発熱などの不具合が報告されています。
修理技術の品質が低い
非正規店では独自のツールや手順で修理を行うことがあり、ここでもAppleが求める品質が担保されない可能性があります。また、店舗やスタッフによる修理品質のばらつきもあります。 修理スタッフの技術力が低く、修理後に新たな不具合が発生したり、症状が再発したりするトラブルが起こったりするケースがあります。iOS上の表示や下取り価格への影響
非正規店でディスプレイやバッテリーを交換すると、iOS上に「純正部品ではない」と表示されることがあります。これは故障ではありませんが、中古買取店での査定が下がったり、大手携帯キャリアで下取りを行わないことにつながったりする可能性があります。正規サービスを受けられなくなる
非正規店で一度修理を行うと、Apple正規店での修理やバッテリー交換ができなくなる可能性があります。正規店以外での修理はAppleでは改造とみなされることがあり、後日「やっぱり正規の修理を受けよう」と思って持ち込んでも、受け付けてもらえないかもしれません。一部の悪質な業者には注意
非正規店の多くは優良店ですが、悪質な業者もゼロではありません。修理後に再び故障したり、個人情報を抜き取られたりする恐れがあります。 違法部品によるバッテリーの異常発熱・発火・膨張や、あるいは店舗によっては、データを初期化せずに修理できる点を悪用される可能性も理論上は存在します。不当な契約のリスク
非正規店の中には「アプリ割」といったサービスを提供しているところがあります。これは特定のアプリをダウンロードすることを条件に修理料金を割引するもの。自分で解約しないと自動更新され、毎月利用料を請求されるといったトラブルに発展するケースが多いです。
リスクを避けて非正規店で修理する方法
非正規店での修理を検討する際は、これらのリスクを理解した上で、信頼できる店舗を選ぶことが非常に重要です。以下の点を参考に店舗を選びましょう。総務省登録修理業者であるか
総務省登録修理業者制度に登録している店舗を選びましょう。この制度に登録するには、電波法・電気通信事業法で定められた厳しい基準(部品の安全性、品質管理、技術力、適切な修理方法など)をクリアする必要があります。登録された非正規店であれば、iPhoneを適法に修理してもらえるため安心です。
修理実績が長いか、口コミ評判はよいか
実績の多い店舗は修理経験が豊富で、技術レベルも高い傾向にあります。長く営業していることは、それだけ多くの客に満足されている証とも言えるでしょう。ホームページやSNSなどを通じて、修理実績を事前に確認しておけると安心です。また、インターネット検索やSNSで店舗の口コミや評判を確認することも重要です。悪い評判が多い場合は避けた方が無難でしょう。
価格表示が明朗か
ホームページなどに記載されている料金が、修理における全ての費用が含まれた料金表示になっているか確認しましょう。トラブルの中には「記載している料金と違う価格を案内された」「部品代とは別に、作業代という名目で多額の費用を請求された」といったものも存在します。
簡潔明瞭な料金体系なお店を選ぶように心がけ、不明な点があれば事前に問い合わせて見積もりを取りましょう。
修理保証があるか
修理後に不具合が発生した場合に備え、修理後一定期間の保証を付けている店舗を選びましょう。保証期間が長いほど、修理技術に自信があると言えます。品質管理・リスク管理体制
「ISO9001認証を取得している」など、品質管理やリスク管理の体制が整っているかどうかも信頼できる業者を見分ける1つの指標となります。顧客情報管理や製造物責任法(PL法)への対応についても確認しましょう。この記事の筆者:ばんか
月間50万PVを達成している「あなたのスイッチを押すブログ」を運営するブロガー。iPhone・Mac・Evernoteなど、ITサービスやガジェットの使い方を取り上げ、ビジネスやライフスタイルを楽しく便利にするヒントを紹介している。本業はホームページ制作会社のディレクター。
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