東京都内で最大35万軒の大規模停電…突然の停電に備えるには

東京電力によると、12日15時30分頃、埼玉県新座市野火止の洞道に埋設されているケーブルが発火し、東京都の新宿区や豊島区など一部地域で最大約35万軒の停電が発生し、約1時間後の16時25分に復旧したという。今一度、家事の専門家らが解説する停電の対処法を確認し、もしもの時に備えたい。

東京電力によると、12日15時30分頃、埼玉県新座市に埋設されているケーブルが発火し、東京都の新宿区や豊島区など一部地域で最大約35万軒の停電が発生し、約1時間後の16時25分に復旧したという。それに伴い、一部電車が運転を見合わせ、遅延などが発生した。

  

平日の日中に起きた突然の停電に驚いた人も少なくないだろう。2011年の計画停電などを経験したはずだが、その記憶も薄れてきている頃なのかもしれない。今一度、家事の専門家らが解説する停電の対処法を確認し、もしもの時に備えてみてはいかがだろうか。

  

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停電時の冷蔵庫、温度を保つには

停電により家庭で一番影響が心配されるのが冷蔵庫。これに関して家事アドバイザーの矢野きくの氏がAll Aboutで以下のように解説している。

 

矢野氏によると、冷蔵庫や冷凍庫の温度を保つための方法として以下の3つを挙げる。

  • 常温で保存可能なものは冷蔵庫から出しておくことにより、無駄な電力消費を防ぐことができる
  • 保冷剤を多く入れておくことで冷蔵庫、冷凍室の温度を保つことができる
  • 冷蔵庫の扉を開けることにより中の冷気が逃げてしまうので、停電中の扉の開け閉めは、可能な限り回数を減らし、短い時間に

 

冷凍品や冷蔵庫の霜が溶けてしまったら

万が一、冷凍していた物が一度解凍されてしまったら、再冷凍することは食品衛生上お勧めできないといい、その日のうちに調理してほしいと矢野氏は述べている。

 

また、冷蔵庫に霜がたまっている場合、電気がとまると水となって出てくる可能性があるという。矢野氏によると、現在、多くの冷蔵庫には水受けがついているが、そこから溢れてしまった場合は冷蔵庫の下が水浸しになるといい、その近くに電源があると危険だと矢野氏は指摘している。停電時は念のため、以下のことを注意して対策するよう矢野氏は述べている。

  • 水受けの近くに雑巾を敷いておく
  • 電源コードが水浸しになりそうな辺りに障らないようにしておく

 

停電に備えておくべきことは?

そのほかの停電時の備えとして矢野氏は以下のようなポイントを挙げている。

 

■携帯電話などの充電をしておく

携帯電話などはあらかじめ充電しておく。ソーラー式の携帯充電器や乾電池式の充電器を準備しておくのもお勧めという。

 

■ラジオ、ワンセグの準備

情報源としてラジオやワンセグテレビを準備しておくことは必要と矢野氏は述べる。乾電池式のラジオを準備しておくとよいという。

 

なお、住宅ライターの藤原千秋氏も停電への備えでラジオの重要性を述べており、ラジオの電池が切れていないか事前に確認するよう注意を呼び掛けている。

 

■懐中電灯の準備

矢野氏によると、停電が夜起こる場合もあるため、懐中電灯も準備しておくとよいという。なお、地震などがある場合はロウソクを使うのは危険と矢野氏は述べている。懐中電灯が手に入らない場合、取り外し式の自転車用のライトが便利といい、乾電池式で最近のものはLED電球を使用しているので、電池の消耗も少なく長く使えるという。

 

藤原氏は「手回し充電式のラジオ」や、「振って発電するタイプの懐中電灯」等なら電池切れを気にしないで済むためお薦めとしている。

 

停電により断水する可能性も 対策は?

矢野氏によると、停電になると水道施設に電気を送ることができなくなり、自家発電機能がない一部の水道施設では、断水になる可能性もあると指摘している。また大型マンションなどでは貯水タンクからポンプでくみ上げるため、電力がないと断水になることも考えられるという。これらについても、あらかじめ確認しておいた方がよいと矢野氏は述べている。

  

藤原氏は、停電などによる断水に備えて、普段からお風呂の残り湯は次の入浴まで残しておく(トイレの落とし水に利用できる)、ペットボトルのミネラルウォーターを多めにストックしておく(まとめ買いして宅配を利用すればラク)などといったことで、日ごろから対策するように述べている。

 

マンションにおける停電の影響、他には?

停電時のマンションでは水道のほかに、安全のための制御が電気で行われている「ガス」の使用にも影響が出る場合もあると藤原氏は述べている。また「エレベーター閉じ込め」や、メインエントランス(玄関)の「オートロック」や自動車庫が使用できなくなる事態などが起こることも想定しておくよう、指摘している。

  

危険は家の外にも

藤原氏によると、大規模な災害が生じた際、一般的に道路には交通規制が敷かれ、自家用車を利用するものは、その規制を遵守しなければならないという。また、交通信号が作動せず、警察官の「手信号」による交通整理が行われることもあるとしており、注意を払いたい。

 

【関連リンク】

計画停電の準備と過ごし方

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