小池栄子さん、仲野太賀さんが共演するドラマ『新宿野戦病院』(フジテレビ系)。8月14日に放送された第7話のストーリーをおさらいしつつ、SNSで話題のコメントとともに今後の見どころを紹介します。
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第7話のあらすじ
多くの高齢者が訪れる新宿歌舞伎町・聖まごころ病院。ある日、80代独居老人の田辺が搬送され、外科医のヨウコ・ニシ・フリーマン(小池栄子)、美容皮膚科医の高峰亨(仲野太賀)たちが処置に当たろうとするも、院長・高峰啓介(柄本明)は手遅れと判断。「死亡確認も大事な役目」と伝え、ヨウコにその手順を教授します。
亨は院長の娘でソーシャルワーカーの高峰はずき(平岩紙)とともに、南舞(橋本愛)が所属するNPO法人「Not Alone」と聖まごころ病院がタッグを組んで、見回り医療サービスを行えるよう尽力。そんな中、旧知の交番警察官・岡本勇太(濱田岳)と舞が映画を観に行く仲に発展していることを知ります。
一方、内科医・横山勝幸(岡部たかし)は看護師・堀井しのぶ(塚地武雅)の正体が中年男性である姿を目撃し、これまでの自分の勘違いを聖まごころ病院の医師たちに告白。しかし横山以外は全く動揺せず受け入れます。経理担当の白木(高畑淳子)は、堀井が抱えるジェンダーの悩みを、いまだ母親に話せていないのだろうかと心配。
そんな中、堀井の母が自転車で子どもとの人身事故を起こしてしまい、聖まごころ病院に搬送されてきます。事故をきっかけに、堀井が抱えていた悩みが明らかに。堀井は自身が抱えるジェンダーの悩み以上に、しっかり者だった母が認知症を発症している現実と向き合えずにいました。横山が目撃した中年男性姿の堀井が母親に強く当たる姿は、堀井を亡き父親と勘違いする母に合わせた堀井の優しさだったのです。
堀井の母が自転車でぶつかった少年も、ヨウコの適格な判断により3次医療で手術を受け後遺症もなく回復。堀井は母の認知症としっかり向き合うことにしたのでした。
塚地武雅“堀井”が抱える切ない裏事情に視聴者涙
しっかり者で優秀な看護師だが性別が謎に包まれていた堀井しのぶに焦点があてられた第7話。ジェンダーやカムアウトにまつわる悩み、独居老人のケア、孤独死、認知症との向き合いといった問題が、堀井と両親、特に母親との関係を軸に描かれました。
X(旧Twitter)では、「堀井さんが男性状態で目撃された裏にあった事情が切ない」「ありのままで生きることを受け入れてくれた母のために、母が愛したぶっきらぼうな父のフリをして過ごしていたなんて…」「母親の認知症、認めたくなかった気持ちわかる」「女装のことも絡んでるこの親子だから複雑なんだろうな」「嘘みたいに涙ボロボロ。認知症の介護経験ある人にしか分からないだろうな」「最初はおふざけ多めだったけど、どんどんクドカンのメッセージ性が強くなってきたな。さすが」などのコメントが寄せられています。
第8話では、独特の存在感を放つ経理担当・白木が、夫の誠(おかやまはじめ)のスマートフォンのGPSがいかがわしい店で止まっていることを発見。一方、コンカフェで働く少女・かえで(田中美久)がNot Aloneにストーカー被害を相談。舞と岡本は犯人捜しと警備を兼ねて、かえでが働く店に亨たち聖まごころ病院の医師たちを誘うと、訪れた店で白木の夫を発見。白木は離婚だと騒ぐが——。
聖まごころ病院を40年余り経理として支えてきた白木のパーソナルな部分に切り込む回となるのでしょうか。白木を演じる高畑淳子さんの怪演に期待です。
『新宿野戦病院』あらすじバックナンバー
この記事の筆者:地子給 奈穂
編集・ライター歴17年。マンガ、小説、雑誌等の編集を経てフリーライターに転向後、グルメ、観光、ドラマレビューを中心に取材・執筆の傍ら、飲食企業のWeb戦略コンサルティングも行う。