「All About」ガイドで、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演する安蔵靖志が解説します。
(今回の質問)
冷蔵庫は何年で買い替えるべきでしょうか? 買い替えの目安や寿命の見極めはどうすればよいですか?
(回答)
平均使用年数は13~14年。故障する前に買い替えた方が良いと考えれば、10年程度を目安に買い替えを検討するといいでしょう。
10年程度を目安に買い替えるようにしましょう
内閣府が実施している「消費動向調査」の「主要耐久消費財の買替え状況(令和5年4月~令和6年3月)」によると、電気冷蔵庫の平均使用年数は13.7年。買い替え理由のトップはやはり「故障」(約64.5%)で、「上位品目への買い替え」(約11%)、「住居変更」(約7.8%)と続きます。その他の家電を見ても、電気洗濯機は約75.7%、電気掃除機は約69.8%が故障で買い替えているように、故障をきっかけに買い替えるケースが圧倒的に多いようです。しかし、できることなら故障する前に10年程度を目安に買い替えるようにしましょう。故障する前に買い替えをおすすめしたい理由は、いざ冷蔵庫が故障すると大変なことになるためです。冷蔵庫が故障すると食品を冷やせなくなり、冷凍食品や氷は溶けてしまい、冷蔵食品も鮮度が落ちて腐りやすくなってしまいます。
特に冷蔵庫は、室温が上がる夏場に故障しやすいです。というのも、庫内の温度が上がりやすいため、冷却するために冷蔵庫の心臓部であるコンプレッサーがフル稼働しなければならないからです。大型冷蔵庫は専門業者が設置する必要があり、その日程調整も必要になるため、購入してもすぐには交換できません。庫内の食材をダメにしないためには、冷蔵庫の寿命を見極めて、故障する前に買い替えを検討することが重要です。
「異音」や「冷え具合」などで冷蔵庫の寿命を推測できます
冷蔵庫の寿命は、運転音や冷え具合などで推測できます。例えば通常よりも運転音が大きくなったり、長時間続いたりする場合は、コンプレッサーや冷媒回路に不具合が生じている可能性があります。また、冷蔵庫内の冷えが悪くなったり、温度ムラが発生する場合は、冷媒回路や冷却ファンに問題があるかもしれません。冷蔵庫から水漏れが発生する場合、霜取り機能や冷媒回路の故障が考えられます。
冷蔵庫の自動製氷機能にも注意が必要。自動製氷皿を回転させて氷を製氷ケースに落とす機構があるため、最初に故障するケースがあります。自動製氷機能が使えなくなった場合や、上記のサインが見られた場合は、買い替えを検討するといいでしょう。
All About ガイドがすすめる冷蔵庫:三菱電機「MR-WZ50J」
この記事の筆者:安蔵 靖志
ビジネス・IT系出版社で編集記者を務めた後、フリーランスに。記事執筆のほか、テレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。ラジオ番組の家電コーナーの構成なども手掛ける。
ビジネス・IT系出版社で編集記者を務めた後、フリーランスに。記事執筆のほか、テレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。ラジオ番組の家電コーナーの構成なども手掛ける。