直前でも「航空券」をお得に買える方法って? 早期割引より安いことも……!?【専門家が解説】

航空券は直前に買うと高い印象がありますが、直前でもできる限り安く航空券を買う方法を「All About」旅行ガイドのシカマアキが回答します。

直前でも航空券をお得に買える方法はありますか?
直前でも航空券をお得に買える方法はありますか?
「飛行機は直前に買うと高い」というイメージがあります。実際、「航空券は早めに買うと安い」のが一般的です。

今回、急に飛行機に乗らないといけなくなった時など、直前でもできる限り安く航空券を買う方法を「All About」旅行ガイドのシカマアキが回答します。
 

(今回の質問)
直前でも航空券をお得に買える方法はありますか?

(回答)
大手は高く、LCCは安いことも。セール、株主優待、特典航空券なども活用してください。


以下で詳しく解説します。

直前予約のメリット・デメリット

まず、直前予約には、メリットとデメリットがあります。値段はもちろん、それ以外の点もあるので、あらかじめ知っておいて損はありません。

メリット

・出発直前までスケジュールを調整できる
先の予定が分からない場合、航空券を早めに買うことは「リスク」が伴います。出発直前の購入だと、予定変更の可能性が少ないため、買いやすいでしょう。

・キャンセル時の手数料が少なくて済む
直前予約で航空券が高いということは、キャンセルや変更時の手数料が少ない「予約クラス」である可能性が高いです。逆に、早期購入やセールなどは最も高い普通運賃よりずいぶんと安い分、キャンセル時に返金不可だったり、運賃の半分ほどしか戻ってこなかったりします。

デメリット

・大半の航空券は直前だと高い
国内線の場合、早期に買うと片道で7000~8000円、直前だと4~5万円ということもザラにあります。

・希望する便が満席なこともある
夏休みや年末年始など繁忙期の人気路線は、予約開始と同時に座席が埋まることもあるので要注意です。

LCCでは出発日直前に運賃が下がることも

航空券は、大手航空会社(FSC)の場合、早期割引運賃であるANAの「ANA SUPER VALUE」やJALの「スペシャルセイバー」などは、出発前の日数ごとに運賃が決まっています。そのため、大きく変動することは基本ありません。

一方、格安航空会社(LCC)は、FSCと運賃の仕組みが異なります。空席状況によって、運賃が大きく変動します。繁忙期で空席が少なければ出発日がかなり先でも高くなり、逆に直前でも空席が多いと出発日が近づくにつれて運賃が下がります。

「セール」や株主優待を活用しよう

直前で安く買う方法の1つが、航空会社が実施する「セール」です。LCCは以前からよく行っていますが、近年はANAやJALが行う「国内線7700円」などのセールも定着してきました。

ANAやJALのこの手のセールは、運賃だけ見ればとてもお得です。半年以上先より、2、3カ月先であることが多く、運賃も早期割引より安く設定されています。ただし、人気の路線や便がセール対象外であることなどに注意してください。

また、ANAやJALには「株主優待運賃」があります。金券ショップなどで株主優待券を入手すれば、誰でもその運賃で買うことができます。出発当日でも普通運賃より安く買えますが、その運賃で買える座席に限りがあるので注意が必要です。

キャンセル拾いは高い……「特典航空券」もおすすめ

希望の便が満席でキャンセル待ちした場合、出発直前に空席が出ることもあります。その場合運賃は安くないかもしれませんが、飛行機は定員しか乗れないため、値段より「買えてよかった」と考えた方がよいでしょう。

もしマイルがあるのであれば、出発直前はマイルで交換できる「特典航空券」がおすすめ。特典航空券の予約枠は実は少なく、キャンセル待ちになっても、出発直前に空席があればその枠が拡大します。

航空券とホテルがセットになった「ダイナミックパッケージ」も、出発直前でもお得に飛行機が利用できる手段です。しかし、出発まで1週間を切ると値上がりするので、できればその前までに予約してください。
この記事の筆者:シカマ アキ
大阪市出身。関西学院大学社会学部卒業後、読売新聞の記者として約7年、さまざまな取材活動に携わる。その後、国内外で雑誌やWebなど向けに、取材、執筆、撮影など。主なジャンルは、旅行、飛行機・空港、お土産、グルメなど。ニコンカレッジ講師をはじめ、空港や旅行会社などでのセミナーで講演活動も。
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