iPadの寿命はどれくらい? 買い替えのタイミングに悩んでいます 【専門家が解説】

iPadの買い替えの目安はどれくらいなのでしょうか? タブレットなどのデジタルガジェットに詳しい「All About」ガイドの太田百合子が解説します。(サムネイル画像出典:NYC Russ / Shutterstock.com)

iPadの寿命はどれくらい?
iPadの寿命はどれくらい?(画像出典:NYC Russ / Shutterstock.com)
新型モデルが登場するたび、大きな話題を集めるiPad。買い替えの目安はどれくらいなのでしょうか。

タブレットなどのデジタルガジェットに詳しい「All About」ガイドの太田百合子が解説します。
 

(今回の質問)
iPadの寿命はどれくらいですか? 買い替えのタイミングに悩んでいます。

(回答)
買い換えサイクルは長くてもOSアップデート対象外となる5~6年が目安。過去の例ではiPad Proは他のモデルに比べて少しだけ長く使えます。ただしバッテリーの劣化状況によっては、もう少し早くなる可能性もあります。

どういうことなのか、以下で詳しく解説します。

長くても5~6年を目安とするのがおすすめ

「iPad」シリーズには「iPad」をはじめ、「iPad mini」「iPad Air」「iPad Pro」があり、それぞれ何世代にもわたって製品が発売されています。しかし、機種によっては「iPhone」のように製品名に分かりやすく数字が振られていないため、製品名から新機種か旧機種かを判断するのが難しいケースも。そこで、製品名に続いて「第○世代」というように世代名を記すことで、その製品がいつ発売されたものか分かるようにしています。

歴代のiPadシリーズとiPadシリーズ向けのOSをリリース日の新しい順に並べると、以下のようになります。あわせて、各OSのサポートの状況も記載しています。
歴代のiPadシリーズ・iPadシリーズ向けのOSのリリース日
歴代のiPadシリーズ・iPadシリーズ向けのOSのリリース日
──iPadOS 17のサポート対象外──
2017年3月 iPad(第5世代)
2016年3月 9.7インチiPad Pro 
2015年11月 12.9インチiPad Pro (第1世代)

──iPadOS 16のサポート対象外──
2015年9月 iPad mini 4
2014年10月 iPad Air 2

──iPadOS 13のサポート対象外──
2014年10月 iPad mini 3
2013年11月 iPad Air、iPad mini 2

──iOS 12のサポート対象外──
2012年11月 iPad(第4世代)、iPad mini
2012年3月 iPad(第3世代)
2011年4月 iPad 2
2010年5月 iPad

2024年5月現在、iPadシリーズ向けの最新OSは2023年9月にリリースされた「iPadOS 17」。この最新OSに対応しているのは、2017年発売の「iPad Pro 10.5 インチ」「iPad Pro 12.9 インチ(第2世代)」以降のモデルです。

注目したいのは、同じ2017年に発売された製品でも、「iPad(第5世代)」はアップデートの対象外で、「10.5 インチiPad Pro」と「12.9 インチiPad Pro(第2世代)」は対象となっている点。このことから推察できるのは、近い時期に発売された製品でも基本性能の違いによって、OSアップデートの対象期間が異なるということ。例えば、iPad Proシリーズは他のモデルに比べてサポートの対象期間が長くなっているようです。

また過去の例から、発売から5~6年くらいは、最新OSへのアップデートがサポートされていることが分かります。OSアップデートの対象外になると、最新の機能が利用できないだけでなく、新しいOSに対応する最新のアプリも使えない可能性が出てきます。このことからiPadの買い換え時期は、長くてもOSアップデートがサポートされる5~6年と考えた方が良いでしょう。

バッテリーが劣化して長時間使用できなくなる場合も

OSのアップデートはサポートされていても、使用頻度や使用状況によってはバッテリーの劣化が進み、長時間の使用ができなくなることがあります。アップルによれば、iPadのバッテリーはフル充電サイクルを1000回繰り返した時に、本来の容量の最大80パーセントを維持できるように設計されているとのこと。毎日使って毎日充電すると仮定すると、3年足らずで80パーセントを切り、電池持ちが悪くなる可能性があります。熱すぎたり、寒すぎたりする場所で使用しないことや、充電中の温度上昇に注意すること、バッテリーを使い切る前に充電するなど、普段から少しでも電池の寿命を延ばす使い方を意識したいところです。

アップルでは保証期間を過ぎた製品も有償でバッテリーを交換してくれますが、サポートページから見積もりができるのは、OSアップデートの対象製品か、その1つ前の世代までになっています。Apple Storeでは、買い換え時に旧機種を下取りしてくれる「Apple Trade In」というサービスも利用できるので、5~6年をひとつの目安に新機種への買い換えを検討されることをおすすめします。
 
この記事の筆者:太田 百合子
3度の食事と同じくらい、デジタルガジェットが大好物なスマホ女史ライター。あれこれ自腹買いして試した知識と経験をもとに、デジタルが苦手という女性や初心者の方にもわかりやすく、スマートフォン・タブレットの選び方・楽しみ方を紹介します。
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