(今回の質問)
ノートパソコンの電源はつなぎっぱなしではダメ?
(回答)
ノートパソコンの電源はつなぎっぱなしでも大きな問題ありません。ただし内蔵のバッテリーをより長く使うためには、電源関連の設定などを行い、待機電力のために使わないときはACアダプタをコンセントから抜くことをおすすめします。
以下で詳しく解説します。
電源をつなぎっぱなしにするとどうなるか
ノートパソコンの電源をつなぎっぱなしにした場合、バッテリー容量は常に100%に維持されます。
これで大きく故障することなどはありませんが、電源がつなぎっぱなしというのは、ノートパソコンなどに使われているリチウムイオンバッテリーにとって、良い状態ではありません。
例えば新品で購入したばかりの頃は連続10時間駆動できていたのが、電源をつなぎっぱなしにしていたために、1年後に8時間も使えなくなるようなこともあり得ます。
リチウムイオンバッテリーは充電容量100%や0%の状態を長期間続けるようなことをせずに、定期的な充放電をした方が、よりバッテリー自体の本来の性能を長く使えるとされています。
電源つなげっぱなしでバッテリーを保護する方法
あまりバッテリー駆動はしないけれど日々使うノートパソコンの場合は、バッテリー容量を80%程度に維持するような設定にして、バッテリーをより長持ちさせる方法があります。
この場合、バッテリーへの負荷が減り、何かあったときにバッテリー駆動させるときも十分な稼働時間も得られるので、ノートパソコン本来の機能を十分に生かせます。
多くのノートパソコンにはバッテリーを長持ちさせる機能が備わっていて、各メーカー独自の設定メニューから設定&確認が可能です。
とはいえバッテリーは消耗品のため、どのような使い方をしていても数年間使えば、劣化して駆動時間は新品のときよりも短くなります。あまり気にしすぎるのも良くないですが、より長く使える方法として設定しておいた方が良いでしょう。
頻繁に持ち歩いて使っている場合は100%に維持し続けるわけではないため、気にせずにフル充電した方が、バッテリー駆動時間は本来の性能で使えます。それでもバッテリーの寿命が気になる場合は90%までに設定するなど、バッテリーをある程度保護しながら、駆動時間を長めにできる細かな設定が可能な製品もあります。この設定機能は、メーカーやモデルによって異なります。
バッテリー以外の問題はあるか
バッテリー以外に、ノートパソコンの電源をつなぎっぱなしにした際の問題点としては、待機電力があります。
バッテリーに電力を供給しなくても、ACアダプターの待機電力はかかります。例えば終業後や、出かけているときなど。ノートパソコンを長時間使わないときは、待機電力を減らすためにACアダプタをコンセントから抜いておくことが推奨されます。
この記事の筆者:上倉 賢
PC(パソコン)のニュースサイトがほとんどなかった10数年以上も前から、個人でノートパソコンに関する情報をWebで発信し続けている。それをきっかけに、現在はノートパソコン専門ライターとして活躍。新聞や雑誌などでもノートパソコン選びの執筆を行っている。