個人間でも安心して売れるように、メルカリがスマホの「あんしんデータ消去」サービスを開始しました。出品や取引の仕方などを解説していきます。
機種交換をした後のスマホを売りたいけれど……
2023年4月に総務省が発表した「端末市場の動向」によると、2022年度の中古スマホの販売台数は、前年度比10.4%増。今後も市場の拡大傾向は続くことが見込まれています。円安や物価上昇が続く中では、新品ではなく中古のスマホにも注目が集まっているようです。一方、総務省が実施した利用者意識調査では、過去に使用したスマホを家で保管していると回答した人が56.6%で最も多くなりました。多い理由として「個人情報が心配」といった声が挙がっています。
確かにスマホには大切な個人情報がたくさん入っています。データの初期化もできますが、それだけで本当に安心なのかなという不安もあるのは事実。だからこそ、過去に使用したスマホが家の中に眠っている状態になってしまうのです。
メルカリでデータを消去してくれるサービスが始まる
筆者と同じように中古スマホ取引時に個人情報が心配だというユーザーにおすすめなのが、メルカリが伊藤忠グループのBelongと連携して提供を開始した「あんしんデータ消去」サービスです。料金は1回1400円で、出品者の売上金から自動的に引かれます。「あんしんデータ消去」サービスの利用の仕方
メルカリで「あんしんデータ消去」サービスを利用する手順は、以下の通りです。1.
出品者:商品登録画面で、「家電・スマホ・カメラ」>「スマートフォン/携帯電話」>「スマートフォン本体」を選択(これを選択しないとサービスを選ぶ項目が表示されません)
2.
「あんしんデータ消去」のオプションを選択し、申し込む
3.
商品が購入されたら、出品者は端末を「らくらくメルカリ便」で倉庫へ発送する。配送料は出品者が負担
4.
Belongにて、倉庫で端末のデータ消去を実施する。通常3〜7日前後かかる
5.
データ消去後、Belongが倉庫から購入者へ端末を発送する。配送方法はBelongが決めた方法となり、他の方法の指定はできない
6.
購入者/出品者双方が評価を行い、取引完了
出品は匿名配送を使用するので、購入者に個人情報を知られることはありません。
対応するスマホは?
「あんしんデータ消去」サービスが使用できる対象端末は、電源が入る市販の中古スマホになります。非売品や用途が限定されている専用端末や新品の端末は対象外。販売価格が4000円(あんしんデータ消去費用1400円を含む)以上の商品で利用できます。倉庫へ送ってしまうと、「あんしんデータ消去オプション」のキャンセルはできません。取引自体をキャンセルする場合には、出品者がスマホを送る前、もしくは購入者の商品受取後のみ可能です。
発送前に出品者がしておくこと
倉庫にスマホを送る前に、出品者がしておくことがあります。■iOSの場合
Apple製品とのペアリングの解除
Apple IDのログアウト
必要に応じてデータのバックアップ
パスコードロックの解除
AppleCare プランを解約(加入中の人のみ)
■Androidの場合
必要に応じてデータのバックアップ
Googleアカウントからのログアウト
パスコードロック解除
必要に応じて、マイナンバーカード電子証明書失効手続き
出品前のチェック事項
そもそもの話になりますが、メルカリではスマホ出品の際の注意事項があります。以下のようなスマホは出品ができません。・契約中のもの
・初期化されていないもの
・アクティベーションロックが解除されていないもの
・ネットワーク利用制限がかかっているもの
・完済していることが明確に証明されていないもの
スマホを出品する前には、まずはこの条件を確認する必要があります。問題がなければ、「あんしんデータ消去」サービスを活用すれば、安全に取引ができそうです。
参考:利用制限や契約中、支払いが残っている等の携帯端末および全てのSIMカード(メルカリの禁止出品物)
あんしんデータ消去サービスが実質無料になる
2023年9月15日〜10月17日の期間、メルカリでは「あんしんデータ消去」サービスの1回利用料1400円が実質無料になるキャンペーンを実施中です。期間中にメルカリでスマホ本体を出品し、2023年11月5日までに取引を終えると、1400円分のメルカリポイントがプレゼントされる仕組みです。9月末はスマホの中でも人気が高いiPhoneの新シリーズが発売されたタイミングで、機種変更を検討している人も多いのではないでしょうか。中古スマホをメルカリで売るなら、お得なキャンペーンが行われている今がチャンスといえそうです。
この記事の筆者:川崎 さちえ
ネットオークション歴19年、フリマアプリ歴9年。NHK『あさイチ』をはじめとした多数の情報番組に出演し、経験に基づいた実践型のフリマアプリやオークションの魅力を伝えている。