西日本新聞などによると、台風10号など8月に相次いで上陸した台風の影響で、野菜の産地が大きな被害を受け、全国的に野菜の価格が高騰している。ニンジンやレタスなどが挙げられるが、中でもタマネギが高騰している。たとえば、タマネギの生産量全国2位である佐賀県では生育不良を引き起こす「べと病」が流行して記録的不作となっている。また、全国一のタマネギ産地である北海道も相次ぐ台風被害で物流が混乱し、普段の2倍近い値段のものも見られるようになった。
野菜高騰で家庭の食卓に影響が出てくることが予想されるが、どのように野菜の価格高騰に対応し、食費を抑えていくのが良いのだろうか。これに関して家事・節約アドバイザーの矢野きくの氏はAll Aboutで以下のように述べている。
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価格が高騰している野菜と安定している野菜の区別をつける
矢野氏によると、野菜の価格が高騰している時は「根本的に買い物の仕方を考える、保存方法を考えるなどして野菜高騰に対抗し、食費を節約する必要があります」と述べている。
節約方法のひとつとして、価格が高騰している野菜と価格が安定している野菜の区別をつけメニューを考えることが大切だという。ハウス栽培をしているトマトやピーマンなどは出荷価格が安定しているため、そうした野菜を活用するようにすることを矢野氏は勧めている。
冷凍野菜、缶詰野菜、水煮野菜も利用する
矢野氏は、冷凍食品や缶詰食材というのは、手抜きというイメージがあるが、利点も多くあると述べている。たとえば業務用のスーパーなどで、多くの種類の冷凍野菜が売られているので、それらを利用するのも野菜価格高騰の対抗策になるという。冷凍野菜はそのときの天候に左右されるものではないため、比較的価格が安定しており、皮がむいてあったり、下茹でされていたりするため、調理時間の短縮や加熱するための光熱費節約にもつながると矢野氏は説明する。
また、冷凍野菜は可食部分のみが入っているため、正味の分量だと生野菜よりも割安になっているものも多くあるという。
さらに冷凍野菜や缶詰に使われている野菜は、旬で安く、栄養価が高い時期に収穫され、一気に加工されていることが多いという。つまり家庭の冷蔵庫で数日眠らせてしまった生野菜の方が日に日に栄養価は落ちていく場合もあるので、冷凍野菜や缶詰の方が、栄養価が豊富なものもあるという。
ホームフリージングをする
矢野氏によると、日本の家庭では食料廃棄が多いという。食べきれずに捨ててしまっていては、いくら安い野菜を買っても高くついてしまう。この対策として、矢野氏は冷凍することで賞味期限を延ばせば、無理に多く食べきる必要もなくなると述べている。また、小分け冷凍しておくことにより、少量ずつ利用することができ、結果的に食費節約にもつながるとしており、具体的な野菜の冷凍方法を紹介している。
- ほうれん草やニンジンの冷凍方法
軽く茹でて小分けして冷凍する。 - ピーマンやパプリカの冷凍方法
細切りにして冷凍用保存バッグに入れて冷凍する。 - トマトの冷凍方法
細かく切って冷凍用保存バッグに入れて冷凍したり、トマトソースに調理して冷凍しておくことも可能 - レタスの冷凍方法
洗ってちぎってから冷凍。冷凍後の食感は変わってしまうが、スープなどには使える。
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