ACジャパンのCM「寛容ラップ」や、実業家のひろゆき(西村博之)さんとのディベート合戦で話題を集めているラッパーの「呂布カルマ(りょふかるま)」さん。もともとは、「MCバトル」で活躍するラッパーとして名をはせていた呂布さんですが、現在はバラエティ番組でもその姿をよく見かけます。
視聴者の中には、「この人、誰だろう?」と思いながら、呂布さんを見ている人も多いのではないでしょうか。元テレビ局スタッフの筆者が、呂布さんのこれまでのミュージシャン、タレントとしての活動を振り返りながら、その魅力に迫っていきます。
MCバトルで大活躍するラッパーとして音楽ファンにはおなじみ
呂布さんといえば、HIPHOPやラップ好きの間では「とにかくMCバトルが強いラッパー」というイメージがあります。緊張感のあるMCバトルの場面でも、堂々としてとめどなく言葉が出続けるスペシャリストです。
『フリースタイルダンジョン』で「モンスター」を務め有名に
これまでも、「戦極MCBATTLE」や「ULTIMATE MC BATTLE」など、有名なMCバトルのイベントで優勝。コアなファンも認める実力が買われ、バラエティ番組『フリースタイルダンジョン』(テレビ朝日系)では2代目、3代目の「モンスター」を務め有名になりました。
数々の有名ラッパーの作品に客演として参加し、自身もシングルやアルバムを発売。作品はいわゆる「アンダーグラウンド系」と呼ばれ、オリコンなどのヒットチャートにランクインする曲より、クラブなどで人気が高まっていました。
そんな玄人も認める存在の呂布さんですが、「韻を踏む」ことはもちろん、強烈なパンチラインを繰り出す言葉の魔術師としての側面が強いラッパーです。その豊富な言葉のストックはフリースタイルでも存分に発揮され、ラップ好きの間では知られた存在でした。
そして最初のブレークを迎えたきっかけは『フリースタイルダンジョン』です。オールバックで眼光鋭いこわもてとして登場し、次々と印象深い戦いを行っていきます。
同番組は2015~2020年に放送され、従来のラップ好きとは違う若年層のファンを作り出すことに成功。新たなフリースタイルブームを生み出しました。その流れで、呂布さんをはじめとする「モンスター」と呼ばれるすご腕ラッパーたちも、これまでにない人気を集めました。