All About編集部は「中学校の国語の教科書に載っていた作品」に関する独自調査を実施しました。同調査は、全国の10〜70代の男女500人を対象に、インターネット上で行ったものです(調査期間:2023年2月27~3月11日)。
今回は「中学校の国語の教科書に載っていた好きな作品」ランキングを紹介します。懐かしい作品もあるかもしれません! 気になる結果を見ていきましょう。
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第3位:宮沢賢治『注文の多い料理店』(83票)
第3位は『注文の多い料理店』でした。宮沢賢治が生前に出版した唯一の童話集の名を冠した、初期の代表作です。回答者からは「注文の多い料理店をきっかけに、他の作品も読んでみたいと思い、独特の世界感と、宮沢賢治が拠点を置いていた東北に憧れたから(51歳女性)」など、この作品をきっかけに宮沢賢治の作品に興味を持ったというコメントが集まりました。
また「『注文の多い料理店』はどんどん怖くなってくる楽しさが好きです(49歳男性)」「中学生のときに読んで最後の展開に衝撃を受けた記憶がありすごく心に残っています(45歳女性)」など、衝撃のラストを記憶に残している人が多いようです。
第2位:芥川龍之介『羅生門』(136票)
第2位は、芥川龍之介の文壇デビュー作となった『羅生門』。古典文学『今昔物語集』に収められた話をアレンジした作品です。「羅生門の結末のフレーズは一生心に残るものだと思う(36歳女性)」と、強いインパクトを受けたという意見が多く寄せられました。
中には「生きるとはなにか、正しさとはなにかを考えるきっかけになりました(35歳女性)」といった、その後の人生観に影響したという声も。その他に「これがあの有名な芥川龍之介の本か!と衝撃をうけた。当時は何が良くて有名作家なのか分からなかった(31歳女性)」「羅生門のカオスな世界観が当時は良く分からず逆に面白かったから(43歳女性)」など、作品の難解さが逆に印象深いという意見もありました。
第1位:太宰治『走れメロス』(141票)
第1位は『走れメロス』でした。主要登場人物であるメロスとセリヌンティウスの友情だけでなく、周囲の人々の繊細に揺れ動く感情を描いた、太宰治の人気作品です。回答者からは「中学生のときはメロスとセリヌンティウスの友情が素敵だなあと思ったのですが、大人になり読み返してみると、メロスはそこまで我を張らなくても良かったのではないかなとか直情的で不器用なメロスのまた違う感想をいだいたり、いろいろな読み方ができて面白いなと思いました(49歳女性)」など、熱いコメントが殺到しました。
さらに「ストーリーが分かりやすく内容が理解しやすかったです。物語の人物が何を思って行動したのかを考えることが面白かったし、言葉の意味を理解すると更に物語を楽しむことが出来ました(28歳女性)」「クラスでも割と人気でした。メロスが間に合うかどうかのハラハラ感は今でも覚えています(45歳男性)」など、読み進める手が止まらないほどのテンポ感が印象的だったという意見がありました。
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※回答者のコメントは原文ママです
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