東日本大震災から、まもなく10年が経ちます。先日も余震といわれる地震が起こり、改めて、いつ起きるか予測ができない災害への危機感を持った人も多いのではないでしょうか。
Anker Japanは、公式サイトの会員を対象に「防災の意識」に対するアンケート調査を実施。その結果とともに、防災のために具体的にどんな基準で何を準備すれば良いのか、最低限用意しておきたいアイテムと、あるとより安心なアイテムを紹介しています。
防災の意識は変わりましたか?
「被災の経験、または災害に関する情報を見て防災の意識は変わりましたか?」という問いに対し、「大きく変わった」が41.7%、「少し変わった」が51.7%と、ほとんどの人が防災に対しての意識を変えています。
災害時に安心をもたらしてくれるのは、「モノ」ではなく「情報」
「災害時を経験、もしくは想定して、一番不安に思うことは何か」(3つまで選択可)という質問に対して、最も多かったのが「食料や物資の不足」、次いでわずかな差で「家族や知人と連絡がとれない」でした。
災害時に数日間を過ごせる食料や水、またケガなどの応急処置に必要な救急用品が重要であることはもちろんですが、それと同じくらい大切なのが、家族や知人の安否をはじめ、災害の状況などの「情報の取得」です。
災害時は、自分自身や家族など、大切な人たちを守るために、刻々と変化する適切な情報をタイムリーにキャッチすることが重要です。避難経路や避難場所、被害予想、警報・注意報の発令状況、電気・水道・ガスの復旧状況などは、行動やそれに係る判断に大きな影響を与える情報です。
持ち出した食料や水が尽きてしまったり、万が一準備していた防災アイテムを持ち出せなかったりしたときに、どこに行けばそれらを手に入れられるかという情報があれば、リカバリーは可能です。
そしてなにより、家族や友人など、大切な人たちの安否を確認したり連絡を取り合えることは大きな安心感に繋がります。
災害時の「電源」の準備はできていますか?
「災害時を経験、もしくは想定して、準備しておいて良かったと感じたもの」(複数回答可)は、「モバイルバッテリー・電池・発電機」といったチャージング関連製品が「飲料水・食料品」を抜いて1位。逆に「準備できていなくて後悔したもの」でも「モバイルバッテリー・電池・発電機」が圧倒的に多く、1位でした。
家族や知人との連絡、情報の取得において、最も身近で手軽な手段はスマートフォンです。日常生活でも常に持ち歩いているスマートフォンは、災害時にはより頼もしい存在。もし充電が切れてしまったら、必要な情報の確保や大切な人との連絡が大幅に制限されてしまうことになります。
準備の段階では見落としがちですが、災害時に必要なのは「電源」の確保です。
災害時の「電源」 具体的に何を準備すればいい?
具体的に「電源」をどんな基準で準備すれば良いのでしょうか。Anker Japanでは電源確保のために最低限用意しておきたいアイテムと、あるとより安心なアイテムを選ぶ基準を合わせて紹介しています。
■モバイルバッテリーとケーブルは必須
災害時のみならず、日常生活でも電源確保に役立つ「モバイルバッテリー」は、普段からバッグに入れておくだけで、最も気軽な防災対策になります。モバイルバッテリーとスマートフォンを繋ぐ充電ケーブルも忘れずに。
■ケーブルの選び方
断線しにくい、耐久性の高いものを選ぶと安心です。普段使っているスマートフォンやタブレットなどに適した1本があれば問題ありませんが、Micro USBやUSB-C、Lightningなど、複数の端子に対応しているケーブルがあると便利です。
■災害時に役立つモバイルバッテリーの選び方
もしもの時に、何を充電したいのか、1日1回を目安に何日間分の充電ができれば足りるのかを考えておくことが、モバイルバッテリー選びのポイントです。
- 10000mAh帯のモデル:片手で持てるようなコンパクトサイズでも、iPhone 11/11 Proに約2回のフル充電が可能なので、電源が使用できなくてもスマートフォンを2~3日間使用することが可能です。
- 20000mAh帯のモデル:サイズは少し大きくなりますが、スマートフォンの使用頻度が高くなったり、複数台の機器への充電も想定する場合でも安心です。
もしもの時に、何を充電したいのか、1日1回を目安に何日間分の充電ができれば足りるのかを考えておくことが、モバイルバッテリー選びのポイントです。
手動の発電機という選択もありますが、手巻きの際に出る音が避難所や人が多い場所では気になることもあります。持ち運びやすさ、静音性という点でモバイルバッテリーはおすすめです。
■災害時用モバイルバッテリー準備の注意点
モバイルバッテリーに搭載されているリチウムイオン電池は、長時間使用しない場合、1カ月に約5〜10%の割合でバッテリー残量が減少します。完全に放電させた状態(残量が0%の状態) で長期間放置すると、肝心なときに充電ができなくなるリスクがあります。いざという時のためにバッテリーの充電状況は定期的に確認しておきましょう。
モバイルバッテリーは水に弱いので、もし雨天の場合を想定するのであれば、防水加工が施され、モバイルバッテリーとしても使えるジャンプスターターも選択肢の一つになります。ただ、ジャンプスターターは車の中に入れて置くことを前提としているため、重さやサイズの観点から通常のモバイルバッテリーより持ち運びにくいことが難点です 。
あると安心! できれば準備しておきたい防災アイテム
モバイルバッテリーだけでは心細い、という人におすすめのアイテムです。
■ポータブル電源
キャンプなどのアウトドアでも利用が多いポータブル電源。搭載するバッテリー容量の大きさから防災アイテムとして心強いですが、サイズによっては避難時に負担になる可能性もあります。
携帯性と安心感の両方のバランスを取るなら、女性でも片手で持ち運べる5kg以下のものが便利。発電機と比べるとサイズも小さく静穏性も高いので、避難所でも周囲に気兼ねなく使用できます。ACやDC、USBポートなど、様々な充電方法に対応したものを選択すると安心です。
■懐中電灯型ライト
停電時の室内確認や暗い場所を歩く際など、さまざまなシーンで便利なのが懐中電灯型です。スマートフォンのフラッシュ機能は、本体のバッテリーを消耗してしまったり、うっかり落として壊してしまったり、ということを想定して、できればライトは別に準備しておく方がいいでしょう。
乾電池タイプだと荷物が増えてしまうため、モバイルバッテリーからの充電が可能な充電タイプがおすすめです。
■太陽光で充電できるソーラーチャージャー
さらに慎重に準備をしておくならソーラーチャージャーも選択肢に。天気に左右されてしまうという弱みはありますが、被災期間が長くなり、電源の確保が難しい場合に重宝します。折りたたみ型のソーラーチャージャーなら、持ち運びも楽。
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