ホンダのNシリーズ第4弾として、新型軽バン「N-VAN」が登場した。どのような特徴の軽バンなのだろうか。Nシリーズのこれまでを振り返りながら解説する。
N-BOXは日本で最も売れるクルマに成長
2011年12月に発売された初代N-BOXは、それまでライフやゼスト、バモス、ビートなど、個別に車名が与えられていたホンダの軽自動車ラインナップに代わり、ホンダ「Nシリーズ」第1弾として投入された。
軽自動車のシェア拡大という任務を帯びた初代N-BOXは、2017年に2代目にスイッチ。初代からコンスタントに売れ続け、日本で最も売れるクルマ(軽自動車、登録車を含む)にまで成長している。
現在のNシリーズは、N-BOX(初代で販売を終了したN-BOXプラス、現在も販売されているN-BOXスラッシュ)シリーズ、N-ONE、N-WGNという3シリーズがあり、2018年7月12日に発表、13日から発売されるN-VANは、シリーズ初のバン(軽バン)モデルだ。
N-BOXのプラットフォームを活用し、フラットスペースを実現
新型ホンダN-VANは、N-BOXのプラットフォームを最大限に活用し、同社が得意とする低床設計(床面が低く、フラットな構造を実現するセンタータンクレイアウト)による広大な室内、荷室スペースが最大の特徴だ。
低床設計により、高さのある荷物の積載にも対応。さらに、後席に加えて、助手席にもダイブダウン機構を採用することで、助手席からリヤシート、そしてテールゲートまでがフラットな空間となっている。
これにより、ブームの車中泊などが可能に。「はたらく軽バン」としてだけでなく、多彩な趣味で使える広さと利便性を手に入れている。
軽バン初のセンターピラーレス構造
さらに、軽バン初となるセンターピラーレス仕様も見どころだ。助手席側に大きな開口部を設定し、テールゲートと使い分けることで、多様な人が楽に乗降できるとともに、多彩な荷物の積載作業を効率よく、スムーズに行えるようになっている。
ほかにも、衝突被害軽減ブレーキを含む先進安全装備の「ホンダ・センシング」をホンダの軽バンとして初採用し、全車に標準装備(未設定仕様も用意)する。
エンジンは、660ccのNAとターボを設定し、トランスミッションはCVTのほか、6MTも用意している。
商用としてだけでなく、趣味の相棒として使える多彩なアクセサリーも展開し、かつてのアクティバン、バモス/バモス ホビオの後継モデルという役割も担うN-VAN。N-BOXに象徴されるNシリーズの新たな選択肢として、多くの注目を集めることは間違いない。