平昌五輪でニ連覇を果たしたフィギュアの羽生結弦選手の祝賀パレードが22日、地元仙台で10万人超のファンを集めて開催された。そのときに観衆らが撮影した写真のうち「失敗作」が、ツイッターなどSNSで「#羽生結弦の写真撮るの下手くそ選手権」というハッシュタグをつけてアップされていて、この写真が意外に面白いなどと好評。そこで、これらの「失敗写真」の原因と対応方法を探ってみた。
失敗している大きな原因は二つ
ツイッターに上がっている失敗作とされる写真を見ると大きく二つに分類できる。
ひとつは、ピントのフォーカスが外れてしまった写真。これは、被写体である羽生選手にピントを合わせるつもりが、その前後にあるものや人物にピントが合ってしまい、肝心な羽生選手はピンボケで写ってしまったという例。
もうひとつは、シャッターを押したタイミングに、柱や他の人の手などが羽生選手に重なってしまったという例。これらの写真は、別の被写体に覆われてしまい、羽生選手は写ってない残念な結果となっている。
これらは大観衆が押し寄せる中で、短い時間に通り過ぎる被写体を追って撮るときに起こりがちな失敗例だ。
プロならこうする!失敗しない撮影方法
◆ピントを合わせる方法
ピント合わせをオートフォーカスで行うと、合わせたい被写体以外のものに焦点が合ってしまうときがある。ピントがずれて撮れてしまった写真の原因の多くがこのパターン。
一眼カメラの高位機種なら、フォーカス箇所をピンポイントで手動選択することができ、素早く確実に被写体にピント合わせができる。この機能がないカメラの場合は、事前に被写体が通るところにシャッターを半押ししてオートフォーカスでピント合わせを行い、半押ししたままの状態でカメラを構えておく。これは「フォーカスロック」と呼ばれる機能を使ったもの。そして被写体がフレームに入った時にシャッターを押せば、ピントが合った写真が撮れる。
オートフォーカスを使ってピントが合わせにくいときは、手動でピントを合わせるマニュアルフォーカスに切り替えてしまったほうが撮りやすい場合もある。
◆被写体に別のものが被ることを防ぐには?
被写体に別のものが被さって撮れてしまう失敗を防ぐには、シャッターを押すタイミングを増やせば解決できる。シャッターボタンを押し続けている間シャッターを切り続ける「連写機能」を使うのがおすすめ。カメラの機種によっては、撮影シーン設定の中の「スポーツモード」などに、この連写機能が入っているものがある。連写の速度はカメラの機種によって異なる。
パレードで動いている被写体を撮る時のように、限られた時間にできるだけたくさんのシャッターを切りたい場合は、連写機能が有効。たとえ何枚かは被写体が別のものに覆われてしまっても、その前後のショットで成功写真が撮れていることがある。
スポーツシーンを撮るのと同じで「ここがベストだ」と思った瞬間にできるだけたくさんシャッターを押しておくと、最高の瞬間を撮れる可能性が高くなる。
これらの撮影ポイントを応用するだけでも失敗の多くは防げるはずなので、ぜひ次回にも試されてみてはいかがだろうか。
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