みなとみらいにオープンした「柳原良平アートミュージアム」とは
ウイスキーのキャラクター「アンクルトリス」の広告デザインや、船の絵で知られる故・柳原良平(やなぎはら りょうへい)さんの常設展示施設「柳原良平アートミュージアム」が、2018年3月27日(火)に横浜みなと博物館内にオープンした。3月31日(土)はオープン記念として、横浜市民(横浜市在住、在勤、在学)は入館無料となる。
2016年、遺族から横浜市にイラストレーションや油彩画など4848作品を寄贈され、横浜サポーターズ寄付金(みなとの賑わいづくり)や企業からの支援などを活用し、日本で唯一の常設展示施設が設置される運びとなった。油彩画やイラスト、グラフィックデザインなどの代表作を常時約50点展示する。
4部構成で多岐にわたる柳原作品を紹介
展示は「アンクルトリスと広告」「イラストレーションとデザイン」「Ryo.と船の絵」、テーマによる「特集展示」の4部構成となっている。
「アンクルトリスと広告」では、濃度の違う紙や色紙を切って制作する切絵といったオリジナルなスタイルによる、様々な「アンクルトリス」のイラストレーションが楽しめる。ほとんどが初公開となっている。当時話題となったポスター《トリスを飲んでHawaiiへ行こう!》は特に見逃せない。
「イラストレーションとデザイン」では、切絵とペンによる挿絵やポスター、装丁、絵本などの多彩な仕事を紹介。横浜の観光ポスター《YOKOHAMA》は代表作のひとつとされる。
「Ryo.と船の絵」では、船の造形美を表現してきた作品の数々を展示。初公開の《小樽》をはじめ、学生時代から晩年までの油彩、秀逸な色づかいのリトグラフ、《開港初期の横浜港風景》など、柳原オリジナルな技法の切絵の代表作が並ぶ。
期間限定でテーマに沿った作品を展示する「特集展示」
「特集展示」では、期間限定でテーマに沿った作品を展示する。7月8日までは「アンクルトリス誕生60年」がテーマ。初期のアンクルトリスのイラストレーションの数々が並ぶ。ほとんどが初公開となっており、当時の広告映像も見ることができる。
【特集展示スケジュール】
アンクルトリス誕生60年:2018年3月27日(火)~7月8日(日)
横浜の船と港:2018年7月16日(月・祝)~12月24日(月・祝)
宝船と七福神:2019年1月1日(火)~3月31日(日)
横浜みなと博物館の志澤政勝(しざわ まさかつ)館長は、「柳原先生は横浜に住み、海と船と港、そして横浜の街を愛しておられました。その思いが詰まった作品の数々を展示しておりますので、『柳原良平』という名前をご存知の方も知らない方も、ぜひご覧いただければと思います。先生の作品は、見て楽しく、幸せな気持ちになれるものばかり。『アンクルトリス』だけでなく、先生の多岐にわたる作品が一堂に会しておりますので、ぜひお楽しみください」と紹介している。
3月31日は横浜市民は入館無料
3月31日(土)はオープン記念として、横浜市民(横浜市在住、在勤、在学)は入館無料(帆船日本丸、横浜みなと博物館の両方)となるほか、3月27日~4月1日まで入館者(先着200名。3月31日は除く)に柳原良平オリジナルポストカードとアンクル船長キャンディのセットがプレゼントされる。
■柳原良平アートミュージアム
オープン日:2018年3月27日(火)
場所:横浜みなと博物館 中地下1階(横浜市西区みなとみらい2-1-1)
開館時間:10:00~17:00(入館は16:45まで)
休館日:月曜日(祝日にあたる場合は翌日が休館)、年末、その他臨時休館日あり
入館料:一般400円、65歳以上250円、小・中・高校生200円
※横浜みなと博物館の常設展示も見学可
※帆船日本丸とのセット券もあり
※土曜日は小・中・高校生は共通券(横浜みなと博物館<柳原良平アートミュージアム含む>+帆船日本丸)が100円
URL:帆船日本丸・横浜みなと博物館 http://www.nippon-maru.or.jp/
※記事内の画像は2018年3月26日に行われた内覧会にて撮影。通常時は撮影不可