2017年12月29日、関東学生陸上連盟より、2018年1月2日、3日に行われる、第94回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)の区間エントリーが発表されました。
区間エントリーとは?ルールを再確認!
12月10日に発表されたエントリーメンバー16名のなかから、各大学・チームが1〜10区に選手を配置。補欠選手6人も同時に発表されています。
補欠選手は往路(2日)・復路(3日)当日に合わせて4人までが交代可能となっています。また、区間配置された選手同士の交代は認められていません(つまり、区間エントリーで発表されている選手は当日外される可能性はあっても、別の区間を走ることはできません)。
参加校の中には、有力選手をあえて補欠選手とし、他校の出方を見ているところもあり、早くも駆け引きが始まっています。選手の入れ替えがなければ、29日に発表された区間配置で箱根駅伝を戦うことになります。
区間エントリーから見える、各大学の思惑は……
29日に発表された区間エントリーの発表からは各校の思惑が読み取れます。
【青山学院大学】
1~3区に主力を配置。往路で出遅れたくない意向が見えます。6区は3年連続で小野田勇次選手(3年)を配置。下田裕太選手(4年)が補欠登録されており、当日変更の可能性を残しています。
【東洋大学】
往路に1年生を3名配置。前回大会2区11位の山本修二選手(3年)が補欠登録されており、当日変更でどこの区間に配置されるか注目です。
【早稲田大学】
安井雄一選手(4年)を3度目となる5区、前回大会2区10位の永山博基選手(3年)を7区に配置。清水歓太選手(3年)、新迫志希選手(2年)といった主力選手が補欠登録となり、当日変更の可能性を残しています。
【順天堂大学】
塩尻和也選手(3年)を3度目の2区、最初で最後の箱根駅伝出場を目指す花澤賢人選手(4年)は10区に配置されました。前回大会4区区間賞の栃木渡選手(4年)は補欠登録。当日変更で往路重要区間への変更があるかもしれません。
【神奈川大学】
有力校のなかで最も順当な区間配置をした印象。大後栄治監督公言通りの往路重視の配置であり、1~3区は前回大会と同メンバー。往路から大会を盛り上げそうです。
【中央学院大学】
1、2、3、5、6区が前回大会と同メンバーを配置。往路で上位にいることが重要になりそう。市山翼選手(3年)、藤田大智選手(2年)といった実力者が補欠登録されており、戦略的な余地を残しています。
【日本体育大学】
往路重視の区間配置ですが、9区に室伏穂高選手(3年)を配置しており、復路にも主力を残しています。補欠登録に小町昌矢選手(4年)、中川翔太選手(2年)を残しており、当日変更にも注目です。
【法政大学】
2区にエースの坂東悠汰選手(3年)、5区に前回大会8区9位の青木涼真選手(2年)を配置。前回大会6区3位の佐藤敏也選手(2年)は補欠登録となり、動向にも注目です。
【駒澤大学】
1区に片西景選手(3年)を配置。工藤有生選手(4年)
【東海大学】
1区に前回大会2区の關颯人選手(2年)を配置。1区は彼を中心にレースが展開されることが予想されるため、注目です。また、主力の2年生を往路で4人配置。復路は上級生が多い配置となりました。
【帝京大学】
箱根駅伝予選会日本人1位の畔上和弥選手(3年)が2区、5区には平田幸四郎選手(
【大東文化大学】
1区に新井康平選手(3年)、2区に林日高選手(4年)と往路に主力を配置。5区には箱根駅伝初挑戦となる、大久保陸人選手(3年)を配置。前回大会5区の奈良凌介選手(2年)は補欠登録となりました。
【中央大学】
1区に舟津彰馬選手(2年)、2区に堀尾謙介選手(3年)
【山梨学院大学】
1区に10000m記録挑戦会で好調だった永戸聖選手(3年)、2区にドミニク・ニャイロ選手(3年)、5区に前回大会区間7位の上田健太選手(4年)を配置。往路重視の配置ながら、市谷龍太郎選手(4年)、河村知樹選手(4年)が補欠登録となり、当日変更にも注目です。
【拓殖大学】
1区に前回大会6区7位の馬場祐輔選手(3年)、2区に前回大会2区2位のワークナー・デレセ選手(3年)、4区に前回大会1区の西智也選手(4年)を配置。往路に主力を並べてきました。前回大会10区の赤崎暁選手(2年)が補欠登録となり、当日変更にも注目です。
【國學院大學】
1区浦野雄平選手(2年)、2区向晃平選手(4年)と主力を往路に配置してきました。前回大会8区6位の熊耳智貴選手(4年)は9区に配置されており、復路にも主力を残しています。
【国士舘大学】
1区に住吉秀昭選手(3年)、2区に八巻雄飛選手(4年)と主力を往路に配置。往路重視の配置で、とにかく出遅れないでレースを展開したいところ。箱根駅伝予選会でチーム内4位だった高田直也選手(3年)は補欠登録となり、当日変更にも注目です。
【城西大学】
2区に全日本大学駅伝4区区間賞の菅真大選手(4年)を配置。前回大会、関東学生連合チームで8区を走った金子元気選手(3年)は補欠登録となっており、当日変更で往路に登場するかもしれません。
【上武大学】
前回大会1区10位の坂本佳太選手(4年)が再び1区、2区は前回大会3区10位の太田黒卓選手(3年)を配置。関東インカレ2部1500m覇者の井上弘也選手(4年)は、7区に配置されました。
【東京国際大学】
2区に伊藤達彦選手(2年)、3区にシテキ・スタンレイ選手(4年)、5区に2016年箱根駅伝5区7位の濱登貴也選手(4年)と主力を往路に配置しており、箱根駅伝予選会10位通過ながら、台風の目になるかもしれません。
【関東学生連合】
1区に近藤秀一選手(東京大学3年)、2区に長谷川柊選手(専修大学2年)、4区に中島大就選手(明治大学2年)と、往路重視の配置となりました。復路にも8区に根岸祐太選手(慶應義塾大学3年)を配置しており、注目が集まります。