アウディが満を持して投入するSUVシリーズの中核モデル
SUVブームの中、アウディがSUVシリーズの中核モデルと位置づける2代目、新型アウディQ5を9月20日に発表した。このクラスには、BMW X3やメルセデス・ベンツGLC、ポルシェ・マカン、ジャガーF-PACE、レクサスNXなどまさに個性派が揃い、いまも成長を続けているマーケットだ。満を持して投入される新型アウディQ5の強みは何だろうか?
先代よりも60kg重量を削減し、走りと燃費を向上
初代アウディQ5は、2009年の発売以来、約8年で世界累計販売台数が160万台を超え、モデル末期に差しかかっていた昨年も世界で約28万台を売り上げたという。アウディSUVのQシリーズ(ほかに、Q2、Q3、Q7が日本に上陸している)の中でもエースといえる存在だ。
新型アウディQ5は、「技術による前進」を掲げるアウディらしく、最新装備を充実化させながらも車両重量を先代よりも60kg削減することで、走りや燃費を向上させている。
また、アウディといえば高い悪路走破性に定評のある4WDの「クワトロ」を思い浮かべる方も多いだろうが、新型Q5はクワトロのみで、FFは設定されていない。ただし、最新のクワトロシステムにより、通常時は「40:60」という前後駆動配分として、4WDの必要性がない場合など、走行状況に応じてFFに自動的に切り替わるクワトロシステムが採用されている。
自動運転段階で「レベル2」に相当する最新の安全装備を用意
安全装備も同社の最新技術が用意されていて、アダプティブクルーズコントロールやエマージェンシーブレーキ、レーンアシストなどを標準化(レーンアシスト機能は2017年12月以降に納車される仕様から標準)。
また、アウディでは、自動運転レベルでドライバーに責任がある「レベル2」(※)技術を2018年中に8割のモデルに、2019年には一部のスポーツカーなどをのぞき標準化するとしている。
※「レベル2」は、世界で初めて市販車に搭載することが発表された新型アウディA8の「レベル3」ではない。「レベル3」では自動運転モード中の責任はクルマが負い、手動運転中は従来どおりドライバーが責任を負う。
ほかにもアウディらしい内・外装の高い品質も魅力で、ややビジネスライクな(よくいえば、シンプルでクール過ぎた?)印象もあった初代Q5から明らかに色気も増している。競争の激しいミドルサイズSUVの中でも確かな存在感を発揮しそうだ。