人間関係よりもお金のやりくりが上位に
レオパレス21ではこの春に新生活を迎える学生・社会人の男女600名に対して、「ひとり暮らしと新生活に関する実態調査」を行い、新生活に対する意識や生活の実態およびトレンドを調査した。新生活についての不安や心配事について質問したところ、56.8%が「お金のやりくり」と回答していることが分かった。
一人暮らしのお金はどうしたらムリなくムダなく管理できるのだろうか。一人暮らしアドバイザーの河野真希氏がAll Aboutの『節約&貯蓄につなげる、一人暮らしの家計簿術』の中で次のように紹介している。
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まずは家計簿を3ヵ月つけてみてお金の流れを把握する
「お金を節約したい。貯めたい」というとき、必ず必要なのが「お金の流れを把握する」ことだと河野氏は述べている。
「いくら支出があるのか。それがわからないと、何に使いすぎているのか、いくら貯金が可能なのか、見極めることができません。そのために必要だと言われるのが家計簿。一人暮らしであれば、家計簿を3ヵ月続けてつけられればOK。時期や環境によって突発的な出費はあるかもしれませんが、基本的なお金の流れを把握することはできるはずです」
家計簿のつけ忘れを防ぐ方法
一人暮らしの家計簿は、大まかなお金の流れを把握するのが目的なので一円までぴったりと合わせる必要はないが、かといってつけ忘れが多すぎては意味がなくなってしまうと河野氏。家計簿のつけ忘れを防ぐ方法としては
- レシートをもらう(買い物をしたら、レシートを必ずもらう。自分が使ったお金を把握するのに役立つ)
- 紙の明細をもらう(WEB明細はひと手間かるので忘れがち)
- スケジュールを記録する(あとから「どこで、いくら使ったのか」思い出すために役立つのがスケジュール帳)
- 細かいお金は概算で記録(毎日同じようにお金を使うシーンがある場合、毎月一括して記録するのもアリ)
などが有効で、多少の誤差はOKととらえて良いという。
家計簿を無理せず続ける方法
一度休んでしまうと、再開するのはさらに億劫になるので、ルールはできるだけゆるく、無理することなく続けていくことがポイントだと河野氏は述べている。ポイントは以下の5つだという。
- 正確に金額は合わせようとしない
…ざっくりと何にいくら使ったかわかればいいので、収支が合わないからといって気にしなくてOK - 固定費はつけない。変動費だけつける
…固定費はそれほど大きな差がつきにくく、その場で節約するのも難しいお金。むしろ気をつけたいのは変動費なので、家計簿につけるのは変動費だけにすると、家計簿の負担が減らせる - 費目はできるだけ少なく
…何のためのお金かを仕分けする費目の分類は、できるだけ少なくしておく方が記録するのはラク。一人暮らしであれば、多くても10個以下の費目で - レシートごと、ざっくり分類
…スーパーやドラッグストアなどで買い物をしたとき、食品と日用品を一緒に購入することも。細かい分類を気にするよりも、大ざっぱでも家計簿を続けることを優先して。 - できるだけまとめて買う
…買い物の回数を減らし、一度の買い物で必要なものをまとめて買う。買い物の回数が減ることで余計なものを買ってしまうことも減り、節約にもつながる
使いすぎているお金を見つける
家計簿を見て、使いすぎていると思う費目があったら、毎月の予算を立てて、それ以内に収まるように頑張って。一人暮らしの場合の収入に対する支出の割合は下記のとおり。
- 住居費(家賃等) … 20~30%
- 水道光熱費 … 5~6%
- 食費 … 15~20%
- 通信費 … 7~8%
- 日用品・雑貨費 … 5%
- 交際費 … 3~5%
- 被服美容費 … 5%
- 貯蓄 … 10%
家計簿なしでお金を管理する方法もある
「頑張ったけれど、それでも家計簿が続かない…」という人には家計簿なしでお金を管理する方法も。
まず、収入から毎月必ずかかる固定費(家賃・水道光熱費・通信費等)および貯蓄を引くと、その月に使えるお金がわかる。毎月いくら使えるのかがわかったら、その金額をその月の週数で割ると一週間に使える金額が分かる。その範囲内でやりくりすることで、使いすぎを防ぐことができるという。
お金の流れを感覚的につかむことができるようになったら、週ごとに割り振る金額を増減させるなど調整してみるのもお勧めという。レシートをノートに貼るだけ、預貯金だけをチェックしているだけでも、自分の資産全体が見え、節約につながる。
無理をして頑張りすぎては続かない家計管理。いろいろな方法を試して自分に合う節約&貯金方法を見つけたい。
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