長友佑都・平愛梨が婚約 記者会見の発言から「結婚観」を考える

サッカー日本代表の長友佑都選手と女優の平愛梨さんとの婚約会見が話題になっている。さわやかで、互いを尊敬しあっている雰囲気が伝わってくると評判になっている一方、彼女の文言が気になるという声も挙がっている。

サッカー日本代表の長友佑都選手と女優の平愛梨さんとの婚約会見が話題になっている。さわやかで、互いを尊敬しあっている雰囲気が伝わってくると評判になっている一方、彼女の文言が気になるという声も挙がっている。

  

もちろん、彼女を批判するつもりも責めるつもりもない。だが、女性たちから聞こえてくる声は、ある意味で興味深いと言える。彼女たちの声から、「恋愛観」「結婚観」を分析した。

  

「宝石をもらえるような価値のある女ではないので」

個人的に「あれ?」と思ったのは、婚約指輪をもらった平さんが「私は宝石をもらえるような価値のある女ではないので」という表現をしたこと。宝石はイコール「女の価値」なのだろうか。そもそも女の価値とはどういうことなのか。

  

「もらえるもので自分の価値を測る感覚、よくわかります」

そう言うのは、アキナさん(32歳)。彼女自身、かつてクリスマスプレゼントとして、つきあっている彼に指輪をもらったことがあるのだが、友だちがもっと高い指輪を恋人にプレゼントされたと見せびらかしているのを見て、指輪をはずしたくなったことがあるという。

  

「1万円のカジュアルリングをもらうより、10万円の指輪をもらうほうが、自分に価値があると思える。私は10万円の指輪にふさわしい女だと彼が認めているということじゃないですか」

ゆびわ

それは彼の経済力にもよるだろうし、彼自身の価値観も関係してくるだろう。彼が20万円しか稼いでいないのに10万円の指輪を贈ってくる人なら、その経済観念のほうが心配だ。「女性の価値」とはなんら関係がないような気がするのだが……。

  

そもそも、女に価値があるのないのということ自体がおかしくないだろうか。1億円のジュエリーにふさわしいかどうかと言われれば「めっそうもない」と言いたくなるが、それはそのジュエリーに合う服やバッグを持っていないということであって、物はしょせん物である。これは極論ではあるけれど。

  

“関白宣言”のような妻になりたい

かつてヒットしたさだまさしさんの「関白宣言」。平さんは、そこに出てくるような妻を目指したいと言った。

  

この歌は1979年に発表された曲。当時、すでに「亭主関白」という言葉は死語に近かった。80年代は女の時代と言われた前夜のこと、この歌はすでに関白にはなれない亭主たちのパロディみたいなものだったのだ。

  

それでも歌詞を見れば、「オレより先に寝てはいけない、オレよりあとに起きてもいけない」などと、亭主関白を気取った内容だらけだ。

もちろん、どういう妻を目指そうが個人の自由だし、それを人がとやかく言うのはおかしなことだ。当事者ふたりがそれでよければいいだけのこと。ただ、こういう妻を目指したいと言う女性がいて、それについて「私は無理。時代に逆行するようなことを言わないで」と思う女性がいるのもまた事実。

  

いろいろな価値観があっていいとは思う。古風に、夫の三歩あとをついていきたいと思う女性が今でもいるのだ。それを外野から勝手にあれこれ言うべきではないと思いつつ、「時代を逆行させないで」という声にもまた、個人的に納得するのだ。

  

他人の発言に対する共感・違和感から自分と向き合う

こういう話を聞いたとき、自分は果たしてどう感じるのだろう、と熟考してみると自分自身がつかめてくるように思う。

彼女はそう言っている、彼女の考え方も間違ってはいない。だけど、「私には無理」で終わらせるのではなく、どうして無理なのか、何が腑に落ちないのか、反射的にイヤだと思ったのか、もっと論理的に「それは違う」と感じたのか。

  

そうやって考えていくと、自分にはどういう恋愛や結婚が向いていて、どういう人を求めているのかがわかっていく。それを広げて、そういうことを言う女性を自分はどう思うのか、何が同感できて何が共感できないのかを考えてみるのもおもしろい。他人のひと言から、自分自身の意外な面を知ることになるかもしれない。

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