心豊かな食卓を演出!自然と人が生み出すスイスの高品質チーズを楽しんでみては

世界有数の酪農王国スイス。生活に欠かせない必需品であり、輸出品として古くから作られてきたスイスのチーズは、700種類にも及ぶと言われ、バラエティー豊かで高品質です。そんなスイスのチーズで、心豊かな食卓を演出してみましょう。(執筆/All About「チーズ」ガイド:小笠原 由貴)

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提供:スイス政府観光局
アルプス山脈、時計、金融、国際機関、チョコレート……。“スイス”と聞いてさまざまな事を思い浮かべるかと思いますが、食いしん坊としては、何といってもチーズでしょう!今回は、九州程の国土の広さでありながら、生産量世界トップ10に入るというスイスのチーズ情報をご紹介します。


スイスのチーズ作り

国土の多くがアルプスの山岳地帯であり、冬の寒さが厳しいスイスでは、冬場を乗り切る保存食としてチーズが不可欠。そのため、草花が生い茂る夏の間に牛たちを山に放牧し、搾りたての新鮮な乳を使って山小屋でチーズを作って冬に備え、販売もする、というチーズ作りが古くから発展してきました。

アルプスの豊かな自然、冷涼な気候、きれいな空気と水は牛の放牧にぴったり。また、牛たちが快適に過ごせるように、人の手によって適正に管理もされているため、チーズの原料となる乳の品質が素晴らしく、ひいてはチーズの品質も総じて高いものとなっており、筆者も見かけると思わず買いたくなってしまいます。

個性豊かなスイスチーズたち

なんと、700種類を超えると言われるスイスのチーズですが、主に作られているのは、保存性が高く効率的に輸送できる大型のハードタイプ。

その代表格として、ミルク感豊かでナッツの様なコク、厚みのあるうまみを感じるグリュイエールAOP、内層にボコボコと空いた大きな穴、優しくあっさりとした味や独特の甘みやほろ苦さが特徴の世界最大のチーズ、エメンタールAOPが良く知られています。さらに、それ以外のチーズもそれぞれに個性豊か。
例えば、エクストラハードタイプのスブリンツAOPは、塩味を抑えた穏やかな味わいながらアミノ酸の結晶も見られ、噛むほどに感じられる強いうまみが美味です。
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エクストラハードタイプのスブリンツAOP
ハードタイプのレティヴァAOPは、アルプスの山々に生える牧草や花を食べた牛のミルクを使い、夏の放牧期間限定で山小屋にて製造。そのため、草花の香りや、まき火からくる燻製香、ナッツの様な風味とコクが特徴です。

セミハードタイプのラクレットスイス®は、少々クセのある匂いながらも食べにくさはなく、ミルク感のあるしっかりと濃厚なうまみが魅力。

同じくセミハードタイプのテット・ド・モワンAOPも、匂いのクセと風味が強めで塩味もうまみもしっかり。とても重厚感のある印象です。
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テット・ド・モワンAOP
一方、同じセミハードタイプのヴァシュラン・フリブルジョワAOPは、むっちりと柔らかめな組織で口どけ良し。ミルキーで優しい風味のとても食べやすいチーズです。
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セミハードタイプのヴァシュラン・フリブルジョワAOP
そして、ウォッシュタイプチーズのヴァシュラン・モンドールAOPは、中がとろりと柔らかく、ミルキー&クリーミー。9月または10月から生産され、秋冬にはぜひ食べたい季節感のあるチーズです。
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ウォッシュタイプチーズのヴァシュラン・モンドールAOP

スイスチーズの食べ方

乳質の良さを感じさせるきれいな味でクセが少なく、そのままおやつや食事、お酒のお供として食べるのはもちろん、パンに挟んだり、溶かしたり焼いたりしてお料理に…と使い勝手のよいスイスのチーズ。そこで、一般的な食べ方や、筆者おすすめの食べ方をご紹介しましょう。

日本でも比較的入手しやすいグリュイエールやエメンタールは、お料理におすすめ。グラタンやキッシュ、そしてチーズフォンデュにまずは使いたいチーズです。

超硬質なスブリンツは、専用のカンナ(ピーラーやスライサーでも)で薄く削って、そのまま食べたりサンドイッチに。また、ナイフなどで食べやすい大きさにゴロッと砕くとおつまみにぴったりです。
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超硬質なスブリンツは、専用のカンナ(ピーラーやスライサーでも)で薄く削ります
ラクレットは、切り口を専用のヒーターで熱して溶けたところをパンや野菜、ジャガイモなどにとろりと削りかけるのが王道ですが、ヒーターは一般家庭にはまずありませんよね。そんな時は、スライスしてテフロンのフライパンのうえで溶かすのがお勧めです。
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切り口を専用のヒーターで熱して溶けたところをパンや野菜、ジャガイモなどにとろりと削りかけるラクレット
テット・ド・モワンは、”ジロール”と呼ばれる専用の削り器があり、その削り器にチーズをセットしてハンドルをくるくる回すとひらひら華やかな花びら状になるので、そのままおつまみに。薄くすることで口どけ良く、風味も優しく感じられるようになります。また、くるくる削るのはエンタメ性もあるので、人が集まる時にこのチーズがあるとゲストの皆さまにとても楽しんでいただけますよ。
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”ジロール”と呼ばれる専用の削り器にセットしたテット・ド・モワン
 
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削り器にチーズをセットしてハンドルをくるくる回すとひらひら華やかな花びら状に
ヴァシュラン・モンドールは、エピセアというモミの種類の木の箱にいれてあるのが特徴で、熟成が進むとその香りがチーズに移ります。その木箱ごとアルミホイルで包んで、白ワインをかけてオーブンにいれ、フォンデユのようにして食べるのが定番です。筆者は、それをスプーンですくってパンにのせて食べるのが至福です。また、半分ほど食べたところでニンニクのみじん切りとパン粉をのせてオーブンで焼き、グツグツのアツアツをいただくのも美味です。
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スプーンですくってパンにのせて食べるヴァシュラン・モンドール
まだまだ日本で紹介されていないものが多いスイスチーズですが、どれも品質の良さは間違いなし!
日常用に、おもてなし用に。心豊かな食卓をスイスチーズでぜひどうぞ!

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