共働き家庭で注意したい「住宅取得のお金」
共働き家庭が増えて、世帯収入は増えています。しかし、共働きだからこそ、注意したいお金のことをお伝えします。ここでは「住宅取得」の際のお金に関する注意点について紹介します。
共働きの場合、収入がある分、住宅にお金をかけ過ぎてしまう傾向があります。
例えば、夫婦で収入を合算すれば、借入額も増やすことができるので、少し高くても理想のマイホームを持つことが可能になります。しかし、その甘い資金計画が後々自分達を苦しめることも少なくありませんので、資金計画を立てる時は必ず「最悪のケース=収入減」も想定し、それでも返済できるかどうか?をしっかり考えることが大切になります。
最悪のケースその1:共働きができなくなった場合
女性の場合、出産・育児・夫の転勤・介護等で仕事を続けたくても続けることができなくなることは多々あります。だからこそ、女性の収入は当てにしない資金計画が必要になります。夫婦の収入は合算せずに、夫の収入だけで借入れ、返済計画を立て、妻の収入はどんな事が起きても困らないように、貯蓄にあてるようにしておきましょう。
最悪のケースその2:転職・離職
転職して収入が減り、住宅ローンの返済が苦しくなった……というケースも少なくありません。
◆Aさん夫妻の場合……
Aさん夫妻は、夫婦で正社員時代に立派な家を建てました。その後、妻は仕事と育児を両立するため、正社員から短時間のパートにシフトしました。
しかし、その後、夫が病気にかかり転職を余儀なくされました。健康面で無理がきかないため残業もできず、今後の収入アップは難しい状況です。家計の無駄を省きつつ、妻がパートから正社員になり、なんとか住宅ローンを返済していますが、教育費が準備できないため、子どもの大学進学は諦めています……。
失敗しないために! 共働きで住宅ローンを組むなら注意すること
住宅取得で相談に来られるお客様には、住宅ローンを組むなら「共働きを続けることは必須条件」とお伝えしています。中には専業主婦やパート勤務を希望する方もいらっしゃいますが、働けるなら「正社員での共働き」を続けましょうとお伝えしています。
なぜなら、持ち家の場合、毎月の住宅ローン以外にも、税金や修繕費、保険料など、維持費にも費用はかかり、間取りや住み方によっては水道光熱費が高くなることも想定され、賃貸の時より負担は増えます。また、共働きの場合、すでに生活水準も高く、中学受験など教育費も高くなる傾向があります。従って生活のレベルを下げたくなければ、共働きを続けていく必要があるということです。
夫婦どちらかの収入で生活と住宅ローン返済ができる資金計画にして、もう一人の収入は貯蓄にあて最悪収入減があっても困らないようにすること。そのためには住宅にお金をかけ過ぎないことです。共働きは忙しいので、立派な家を持ってもメンテナンスに手間暇かける時間がありません。
「住宅にお金をかけ過ぎないこと」、そして「可能な限り共働きを続けること」。この2点を意識していきましょう。