価格も戦略的な値付けで先代リーフより倍増を目指す
初代リーフ登場時よりも航続可能距離を倍増させて400km(JC08モード)走行できるようになった新型日産リーフ。一般的な使い方であれば週に1回充電すれば足りるなど、同社ではEVにまつわる「電池切れ」の懸念の払拭を強調している。また、価格も戦略的な値付けとしていて、先代よりも少なくても倍増、さらには3倍のセールスを見込んでいるという。
航続可能距離を初代登場時から倍増させ400kmに
新型日産リーフがワールドプレミアされた。幕張メッセの会場には数多くの海外プレスも駆けつけ、モーターショーのような熱気に包まれた。
新型リーフの見どころは満載で、2010年12月の初代登場時の200km、マイナーチェンジがあった2012年11月の228km、2015年11月の280kmから大幅に距離を延ばし、新型リーフはついに400kmに到達した。
さらに、110kW/320Nmという新型e-パワートレーンにより加速性能も大幅に向上させ、静粛性も欧州Dセグメント(Eクラスや5シリーズ)並にしたというから、走りの良さが新型リーフのまず訴求点になる。
加えて、ノートe-POWERの「ワンペダル」ドライブをさらに進化させ、モーターの回生に加えて、通常の油圧ブレーキも加味させた「e-Pedal」という制御を採用。これにより、日常走行の約9割をアクセルペダルの操作だけでカバーし、ブレーキペダルへの踏み換えの頻度を減らすことができるというから運転のストレスは大幅に低減されるはずだ。
EVのネックである充電も大幅に改善
航続可能距離とともに、EVのネックである充電に対しても、急速に普及する充電インフラ(普通、急速充電器合わせて28,260基/2017年3月末現在)、そして40分で80%までの充電が可能な急速充電に加えて、30分充電時の航続可能距離を大幅に向上。つまり、30分程度の休憩や買い物などでの充電量は、従来型の24kWh仕様よりも大幅に短縮されたことになる。なお、新型リーフのバッテリー容量は40kWh。
また、家庭での充電は標準の3kWで約16時間、オプションの6kWで約8時間となっていて、一晩充電すれば完了する。
スイッチを自動で駐車できるなど最新安全装備も
ほかにも、セレナやエクストレイルでお馴染みの単一車線自動運転技術(部分自動運転技術)の「プロパイロット」、そして日本車初の「プロパイロット パーキング」や最新の安全装備が用意されるなど、装備面の大幅なアップデートが図られている。
なお、「プロパイロット パーキング」は、ステアリング、アクセル&ブレーキペダル、シフト、パーキングブレーキというすべての操作を自動化したもので、ドライバーはスイッチを押し続けるだけで駐車が完了する。
EVの普及で大きな鍵を握る価格は、「S」が3,150,360円、「X」が3,513,240円、「G」が3,990,600円。先代よりも価格がさらに下げられただけでなく、補助金の金額も航続可能距離で変わるため、先代の30kW(28万円)から新型(=40kW)は12万円引き上げられ40万円となる。補助金も考慮するとさらに値下げ幅が大きくなる。