日本の富裕層は「148.5万世帯」 世帯数と資産総額が増え続けている理由は?

野村総合研究所は、各種の統計データなどを基に、2021年の日本における純金融資産保有額別の世帯数と資産規模を推計。日本の富裕層・超富裕層は148.5万世帯に上り、純金融資産と同様、2013年以降は増え続けていることが分かりました。

野村総合研究所は3月1日、各種の統計データなどを基に、2021年の日本における純金融資産保有額別の世帯数と資産規模を推計しました。純金融資産保有額とは、預貯金や株式など、世帯が保有する金融資産の合計から不動産購入時の借入などの負債を差し引いた金額です。
 

日本の富裕層・超富裕層は「148.5万世帯」2005年以降で最多に

純金融資産保有額の階層別に見た保有資産規模と世帯数

純金融資産保有額が1億円以上5億円未満の「富裕層」は139.5万世帯であり、5億円以上を保有する「超富裕層」は9万世帯存在しています。これらを合わせると148.5万世帯に達し、その数は2005年以降で最多となっています。

また、5000万円以上1億円未満の「準富裕層」は325.4万世帯、3000万円以上5000万円未満の「アッパーマス層」は726.3万世帯、そして3000万円未満の「マス層」は4213.2万世帯でした。
 

富裕層・超富裕層の世帯数と資産総額が増え続けている理由は?

純金融資産保有額の階層別にみた保有資産規模と世帯数の推移(2005年~2021年の推計結果)

2005年以降の推移を見ると、2005年の「富裕層」と「超富裕層」の合計は86.5万世帯で、16年間で62万世帯増加したことが分かります。資産階層ごとの純金融資産総額を見ると、富裕層(259兆円)は2005年から92兆円、超富裕層(105兆円)は59兆円増加。「富裕層」「超富裕層」の純金融資産保有総額は2013年以降、世帯数と同様に増加の一途をたどっています。

野村総合研究所によると、この増加は資産価格の上昇に加え、準富裕層の一部が富裕層に、富裕層の一部が超富裕層に移行したことが理由であるとされています。


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