RAV4ベースの光岡バディは何故そんなに売れるのか

光岡自動車がトヨタRAV4をベースに開発したバディが人気だ。年間生産台数の数倍に達する受注が殺到し、発売直後から納車まで2年待ちという状況を受け、2つの会社と製造委託で合意したが、それでも納期は1年半後だという。



なぜここまでバディは人気になったのか。懐かしいデザインを持ちながら安心できる機械であることが大きいだろう。

アメリカ車に詳しい人なら知っていると思うが、バディのモチーフになったのはシボレーのフルサイズSUV、ブレイザーの1980年代のモデルだ。



角形ヘッドライトを上下に並べたグリルにメッキバンパーを組み合わせたフロントマスクはそっくりだし、リヤはオリジナルとは違うけれど、縦長コンビランプやブラックのパネルという意匠はあの頃の空気感をうまく表現している。

とはいえボディサイドは、フェンダーやホイール/タイヤをアメリカンな装いとしているものの、窓割はRAV4そのまま。インテリアはボディ同色のストライプやステッチを配したレザーシートなどで装うが、インパネはベース車とほぼ同じだ。



ブレイザーは大排気量V8を縦置きした後輪駆動ベースで、サスペンションはリーフリジッドというのが本来の姿であり、それ以外は認めないという人もいるだろう。でもバディはパロディのようではあるが、バディであってブレイザーではない。

それにあの時代のアメリカ車は、新車の頃から信頼性はイマイチ。40年近くが経過した今どんな状況かは、あらためて書くまでもないだろう。

加えて最近のユーザは、上に書いたようなメカニズムにこだわる人は減りつつあると感じている。それを象徴しているのがポルシェで、水平対向6気筒エンジンをリヤに積んだ911こそスタンダードだと思う人が多数派ではないことは、マカンやカイエンが走り回っていることで一目瞭然だ。



というか、ポルシェもそういうユーザの変化を理解しているから、こういう車種を次々に送り出しているのだろう。

なので昔のアメリカンSUVのデザインと最新の日本車の信頼性が融合した光岡バディを、最高のコラボだと感じる人は多いのではないかという気がする。そしてこういう思考に至るか否かは、これまでの車歴などで判断できるものではなく、あくまで個人の考えによるものだと思っている。



僕は現在半世紀前のシトロエンGSに好んで乗っているけれど、それと似たスタイリングを持つ新型C4の登場を歓迎しているぐらいなので、バディもウェルカム。いろんな意味で堅苦しい日本人の思考を大胆かつ柔軟にしていくためにも、こういうクルマは大事ではないだろうか。



Text:森口将之

提供:WEB CARTOP

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