クルマ買って最初に付けたカスタムパーツ「マフラーカッター」の変遷
手軽なドレスアップパーツとして昔から認知度は高いものの、今ひとつ『ダサい』印象が拭えなかったマフラーカッター。純正マフラーのテール部分に被せるだけなので取り付けは簡単であり、価格もリーズナブルでカスタムの第一歩として最適だ。ただ、残念なのは汎用品がゆえに違和感が強くなってしまったり、そもそもデザインが安っぽく逆効果になることも多かった。免許を取って「何でもいいからカスタムしたい」と手を出し、クルマに詳しくなるにつれカッコ悪く感じるようになり、そっと外して黒歴史と化したという人も少なくないと思われる。
チタンブルーテールが定番化するなど最近のマフラーカッターは美しい
しかし近年のマフラーカッター事情はちょっと違う。試しにインターネットで検索してほしい。純正マフラーの出口に取り付けるという基本は一緒だが、チタン風の美しい焼きが入れられたブルーグラデーションや、デュアルテールやトリプルテール、オーバル形状やスクエア形状などの製品もラインアップ。また近年では、スポーツマフラーメーカーからも車種ごとに設計したマフラーカッターが続々と製品化されており、そのスタイリングはスポーツマフラーかと見まがうほど。立派なドレスアップのアイテムとしてポジションを築いているのだ。
クオリティはスポーツマフラーレベルで手軽にカスタムできる人気アイテムに!
あらためてマフラーカッターのメリットと人気の秘訣を考えてみよう。スポーツ系の車種であれば最優先すべきは排気効率だが、本格的なスポーツマフラーはステンレス製でも5~10万円、軽量なチタンになれば20万円を超えるケースも少なくない。0.1秒を削るサーキット走行ならともかく、街乗りメインなのでそこまで求めないというライトなユーザーも増えている。そんな人たちにとってはマフラーカッターは必要にして十分で、浮いたお金でほかをカスタムした方がいいと考えるドレスアップ派も多い。ドレスアップ系のイベントで何度となくマフラーカッターだけの車両を見たが、下まわりを覗き込みでもしない限り本物のマフラーじゃないと気付くのは難しく、大抵はローダウンしているのでなおさら見分けが付きにくいのも事実なのだ。
装着するメリットは限りなく高い! ただし正しい装着が必要不可欠
また、汎用品ならアフターパーツの少ないマイナーな車種にも使えるし(※適合の有無は要確認)、加工すればさらにオリジナリティを追求できる点もうれしい。またカスタムが好きとはいえ自宅のロケーションや通勤する時間帯などから、音量の大きい社外マフラーを使いたくない人も一定数いるだろう。その点マフラーカッターであれば音量はノーマルと変わらず、早朝の出発や深夜の帰宅で近所の目を気にする必要もない。細かいことをいえばメインパイプの径が太くならないので、ローダウンしてもマフラーを段差や轍で擦りにくいのも利点。注意点としてはリヤバンパーから大きく突出しないこと、走行中に脱落しないようしっかり取り付けること程度だ。シンプルに純正との違いを演出するなら焼き色の付いてないステンレス製で、径もさほど太くしない『分かる人にしか分からない』仕様。
ガッツリ目立たせたいなら鮮やかなチタンカラーで、出口の本数/形状/向きをガラリと変えてもいい。マフラーカッターはパワーやトルクこそ上がらないが、アイディア次第で本物のマフラー以上に見た目をイメージチェンジできる、ドレスアップに欠かせないパーツといえるだろう。
TEXT:佐藤 圭
提供:Auto Messe Web
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