車中泊するのにSAやPAは適しているが……

 春の到来に合わせて「まん防」こと、まん延防止等重点措置が解除されたこともあってドライブ旅行に出かける計画を立てている方も多いのではないだろうか。気ままなドライブ旅行といえば、最近では「車中泊」がキーワードになる。

 ミニバンやワンボックス、はたまたSUVなどのラゲッジやシートアレンジに、クッションなどを加えるといった工夫をして、横になれるスペースを確保することでクルマの中で寝てしまおうというのが車中泊。宿の予約を取らなくてもいいので気ままに移動できるし、なにより宿代がかからないというのもメリットだ。
 


 そんな車中泊だが、クルマを停められる場所であればどこでも快適に寝られるというわけではない。実際に車中泊を楽しんでいる筆者の経験でいえば、車中泊をするには「トイレがあって」「安全を確保できる照明のある」「フラットな場所」であることが最低条件となる。さらに飲料の自動販売機などもあれば理想的だ。

 こうした条件を満たすのは、各地にある「道の駅」か、高速道路のSA・PA(サービスエリア・パーキングエリア)となる。そうした場所に行くと、何台ものクルマが夜を過ごしているのを確認することができるだろう。
 


 一方で、道の駅やSA・PAは「原則、車中泊禁止」という話もある。はたして、そうした場所で車中泊をしているユーザーはルール違反をしているのだろうか。

 結論からいえば、SA・PAは車中泊禁止とはうたっていない。道の駅についてもよほどトラブルがあって完全禁止を明記している場所でなければ夜間に駐車すること自体に問題はない。なぜなら、いずれの施設も安全運転のために適切な休憩をするための場所であり、そこで仮眠をすること自体は禁止行為どころか、むしろウェルカムといえるからだ。

 

車中泊はOKでも他人に迷惑をかける行為はNG

 実際、車中泊がブームになる以前からSA・PAでは大型トラックが数時間単位で停車してドライバーが仮眠をするという光景はおなじみとなっている。これが時間調整のためであればNGだが、安全運航に必要な仮眠であれば問題ないというのが建前だ。車中泊ブームというのは、そうした「仮眠であればOK」という暗黙の了解を利用した楽しみ方ともいえる。
 

 しかし、車中泊禁止という声があるのも事実、車中泊と仮眠の境目はどこにあるのだろうか。

 このあたりも明文化されているものではないので断言するのは難しいが、過去の経緯を考えると「料理を作ること」がNG行為の境界線なっていると考えるとわかりやすい。

 道の駅やSA・PAで食事をしたり、テイクアウトの品を車内で食べたりしてから、そのまま駐車場のクルマで眠ることは「仮眠」といえるが、調理をするのは「キャンプ」に近い行為となる。そもそも調理をすると煙や匂いが周囲に広がるわけで、それを迷惑と感じる人もいるだろう。複数で食事をするとついつい会話が弾んでしまい、そうした声もうるさく思われるかもしれない。
 

 つまり、「車中泊」は仮眠の別名であると捉えればいい。横になって休む以外の行為をしないというのがスマートな車中泊といえる。逆に、食事を作ったり、歓談したりしたいのであれば、堂々と火を使えるキャンプ場で思う存分楽しむべきだ。

 基本的に、道の駅やSA・PAで食事を作るような行為は禁止という風に捉えておけばトラブルを避けやすくなる。もっとも、お湯をわかしてカップラーメンを食べるくらいであれば「食事を作る」とまではいえないだろう。そのあたりの線引きは難しいが、SA・PAで売っているようなものを車内で食べる範囲であれば、仮眠に含まれるといえるのではないだろうか。
 

 なお、車中泊をする際はエンジンを停止するのは基本中の基本。まだまだ夜は寒い時期ゆえに毛布や布団、寝袋など体を温めるアイテムを持参するなどして「仮眠」を楽しんでほしい。

Text:山本晋也

提供:WEB CARTOP

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