圧倒的知名度で韓国自動車業界を引っ張るヒョンデグループ

 13年ぶりに日本再上陸となった、韓国のヒョンデについて、さまざまなメディアで話題に上ることが多い。

 その理由としては、まず、導入モデルがカーボンニュートラル時代に必須である、EV「IONIQ5(アイオニックファイブ)」と燃料電池車「NEXO(ネッソ)」というZEV(ゼロエミッションヴィークル)に限定すること。
 

 さらに驚きなのは、実店舗での新車販売店を持たず、商談、売買契約、決済、さらに自宅までの購入車のデリバリーの手配まで、すべてオンラインで完結するという、日本にこれまで存在しない新しいビジネスモデルを導入することがある。

 そんなヒョンデは、トヨタグループ、フォルクスワーゲングループ、ルノー日産三菱アライアンス、GMグループに次ぐ、世界第5位の巨大自動車グループだ。そのため、小型車から高級SUV、さらに商用車までフルラインアップしており、地元韓国はもとより、北米、インド、欧州などでも販売実績が高い。

 さらに、ヒョンデのグループ企業であるキアが、韓国メーカーとしてグローバルで知名度が高い。キアは北米でヒョンデと同じプラットフォームを使い、リーズナブルな価格設定が受けて2000年代以降にシェアを拡大していった。
 

 北米で日本車との厳しい競争環境のなかで、乗り心地、ハンドリング、パワートレイン性能、外装デザイン、インテリアの質感など、クルマのすべての要素に対して2000年代以降に飛躍的に向上していった印象がある。

 また、キアは近年、ヒョンデの電動化戦略と連携して、ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、そしてEVのラインアップを拡充してきた。ヒョンデとキアで電動部品の共通化を加速させて量産効果を高めているのだ。
 

 さらに、韓国の大手電気・化学メーカーのLGグループなど、オールコリアで新事業領域を開拓している状況だ。

 

ヒョンデに続けと躍進を狙う韓国自動車メーカー

 これら韓国2トップに対して、GMコリアは北米モデルと同じ中小型SUVを販売の中核に据え、EVに関してアメリカ本国や韓国電池メーカーとの連携を深めている。
 

 ルノーコリアはプレミアムブランドとして、セダンのSM6やSUVのQM6を擁しているが販売シェアはモデルラインアップが少ないことで限定的と言わざるを得ない。
 

 そのほか、韓国メーカーとして独自性が強いサンヨンは、個性豊かなデザインのさまざまなSUVやコンセプトモデルを輩出してきたが、経営が安定せず。2010年代にインドのマヒンドラ・マヒンドラに買収されたが、2020年に会社更生法の適用を申請しており、今後の動向が気になるところだ。
 

 このように、韓国自動車産業界は、ヒョンデグループの存在感が、新車はもとより、部品メーカーでも極めて強い状況にある。そうしたなか、ヒョンデが今後、日本市場での事業展開をどう進めていくのか? 日本自動車産業界はヒョンデの動きを興味深く見守っているところだ。

Text:桃田健史

提供:WEB CARTOP

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