旧車やクラシックカーの保存状態を表すミントコンディションって何?

 クルマ好きと会話していて、じつはその言葉の意味をよく理解していないんだけどな……というワードが出てきて、思わず笑ってごまかした経験はないだろうか? 普段、何気なく使っている「ミントコンディション」もその一例。なんとなくニュアンス的には“いいモノ”であることは分かっていても、それがどういう状態のことを指しており、由来が何なのかを正確に知っている人は、思いの外、少ないのだ。

 

まるで新品のようなオリジナル状態がミントコンディション

  アンティークや古着の世界などでも使われているミントコンディションとは、使用感がなく、新品同様の美しい状態であることを意味する言葉で、クルマの場合は説明するまでもなく中古車に対して用いられている。何ゆえに「ミント」なのかというと、英語で造幣局のことを「MINT」と言い、製造されたばかりの新品の硬貨のことをミントコンディションと呼んでいるからだ。日本の造幣局はJAPAN MINTで、公式ホームページを閲覧すると金属工芸品や貨幣セットが購入できる、ミントショップの営業状況などを確認できるので、気になる方はチェックしてみるといいだろう。
 
フェラーリ308GTOのフロントスタイル

 クルマは、ざっくり分類すると新車と中古車に大別することができ、新車のなかにデッドストック、中古車のなかに人知れず眠っていたクルマのことを指す納屋モノ(いわゆるバーンファインド/未登録車だった場合はデッドストックとなる)が含まれている。

 既述したようにミントコンディションは中古車に対して用いられている言葉で、使用感がなく、新品同様の美しい状態であることを指している。そのため、発見された直後のホコリをかぶった納屋モノは、どんなに状態が良くてもミントコンディションではない。もしかしたら、内外装を磨くだけでミントコンディションになるクルマがあるかもしれないが、眠っていたクルマがそのまま目覚めることは稀だといえるだろう。

 

塗装を含めてフルオリジナル状態がミントコンディションの条件となる

 ではクラシックカーのミントコンディションとは、どういうものなのか? というと、未再生で極上コンディションのフルオリジナル実動車ということになる。オリジナル塗装であることがマストなので、レストアするなど、各部を仕上げたクルマとはジャンルが異なるのだ。オドメーターが実走行で、過去の整備履歴を把握しやすいワンオーナー/低走行車であればなおよいといえる。
 
ミントコンディションのフェラーリ・テスタロッサ

 ミントコンディションのクラシックカーは博物館展示級の極上美車で、「よくぞ遺してくれました!」と前オーナーに対して手を合わせたくなるが、それ故に流通価格が高価だ。ケースバイケースなので、フツーの旧車よりもどのぐらい高いのかを明示することは難しいが、以前、ミントコンディションのフェラーリ・テスタロッサが3600万円で販売されていたことがあった。この価格は、価格が高騰し始めたころの話なので、現在ではどのぐらいの相場になるのかを窺い知れるだろう。
 
ミントコンディションのフェラーリテスタロッサのリヤスタイル

 それほど年式が旧くなく、まだフルレストアするまでもないというクルマは、ミントコンディションが一番高いといっていいだろう。今後、これ以上の極上美車は出てこないだろうなと思ったら、高価でもミントコンディションを買っておくのが吉だ。

TEXT:高桑秀典
提供:Auto Messe Web


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