犬は外で飼ってはいけない?室内で飼うべき3つの理由とは

一昔前は「犬は外飼い」が一般的でしたが、今ではその反対となっています。では、犬を室内で飼うべき理由とは何なのか、詳しく紹介したいと思います。

1.コミュニケーションが取りやすい

犬を外で飼うことと室内で飼うことで最も大きく違うのが、犬と家族が関わる時間の長さです。同じ室内にいれば、何もしていないときでもお互いに視界に入っていますし、さりげなく寄り添って過ごしたり、こまめに遊んだりすることができるでしょう。

しかし、外飼いの場合は関わる時間が散歩や食事の時間が中心で、積極的に関わろうと意識しなければ、1日のうちの大半を犬がひとりきりで過ごすことになります。

室内にいれば、思う存分かわいがることができて、たくさんスキンシップや遊びの時間が取れるので、楽しい時間を過ごすことができるでしょう。

また、犬にとっても大好きな飼い主さんとそばにいられることはとても幸せです。群れ社会で生きてきた動物としての本能を持つ犬にとって、家族がそばにいるということがとても安心することだと考えられます。

また、しつけを行う上でも室内で一緒に過ごした方がとてもやりやすく、成功しやすいということが挙げられます。

犬のしつけでは、タイミングが非常に重要なポイントで、ほめることも叱ることもタイミングがズレていれば効果がありません。そのため、室内飼いでいつも近くに犬がいて、何をしているか把握しやすいと適切なしつけを行うことができるのです。

 

2.体調管理をしやすい

室内で一緒に過ごすことで、コミュニケーションを取る時間が増えるとしましたが、それは体調管理の上でも役立ちます。日々犬の様子を見ていることで、ちょっとした変化を把握しやすく、体調の異変も気がつきやすい傾向にあります。

また、近くにいると自然に触れ合う機会も増えるので、皮膚や毛、排泄物などの異常もわかりやすく、早い段階でトラブルを発見することができます。

さらに、近年日本では異常気象が多く見られるようになっています。気温が上がる時期がどんどん早くなっており、真夏には40度近い気温になることも。

犬にとって高温多湿の環境は、とても負担が大きいもので、熱中症で死亡する犬も少なくありません。また、温度差が激しいことも犬の体に大きな負担をかけてしまいます。

そのため、エアコンなどを使って、常に快適な環境を維持できる室内で犬を飼うことが望ましいとされているのです。

 

3.事件に巻き込まれる心配が少ない

外飼いの犬は、思わぬトラブルに巻き込まれることがあります。特に、他人が入って来ることのできる庭や玄関先につながれている犬は、誘拐をされたり危害をくわえられるということもあります。

犬を誘拐するなんて…と思う人もいるかもしれませんが、店先につないでおいた犬が連れ去られるケースは少なくありません。

その上、犬の場合は誘拐事件として扱われることはなく、あくまで「所有物」としての扱いなので、窃盗として扱われます。そのため、警察に届け出ても残念ながら積極的な捜査は行われず、愛犬が見つかるケースはほとんどないとされています。

また、いたずらや犬嫌いな人からの悪意で、外で飼われている犬が危害をくわえられることもあります。暴行をくわえられたり、毒入りの食べものを食べさせられたりということもあります。

怪我を負わない程度の暴行であれば、飼い主さんが気がつかない場合もあるので、愛犬を守るためにも室内で飼うことが推奨されています。

 

まとめ

最近では犬を室内で飼うことが主流となっていますが、それにはさまざまな理由があります。愛犬の健康や安全を守るため、そしてコミュニケーションをしっかりとるためです。

しかし、犬種の特性や家庭環境によっては外で飼育する方が望ましいと考えられるケースもあると思います。

室内飼が主流になりつつありますが犬の安全を確保することができて、快適な環境を維持できるのであれば必ずしも室内飼いにこだわる必要はないでしょう。

室内飼いにしても外飼いにしても、犬が安心して楽しく過ごすことができる場所を提供してあげてくださいね。
 

(獣医師監修:平松育子)

提供・わんちゃんホンポ

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