フェラーリからランボルギーニに箱替えすると戻ってこれない?

 私はこれまで13台のフェラーリを乗り継いできたが、途中、ランボルギーニ・カウンタックも2度購入している。そして結局、フェラーリに回帰した。



 

 

 スーパーカーオーナーのなかで、フェラーリからランボルギーニに買い替えて、再びフェラーリに戻った例は極めて少ないらしい。中古フェラーリ専門店『コーナーストーンズ』代表の榎本修氏によると、「僕の知る限り、清水さんただひとりです。フェラーリからランボルギーニ、とくにカウンタックに進まれた方は、2度とフェラーリには戻ってきません。なぜならカウンタックは地上の帝王だからですウフフフフ~!」とのことである。



 

 

 スーパーカーブーマーにとって、カウンタックは究極の存在で、無敵の帝王だ。スーパーカーブーマーど真んなかの榎本氏にとっても、カウンタックこそ神。中古フェラーリ専門店の代表でありながら、心はカウンタックにある。フェラーリ屋になったのも、「カウンタックは現実的じゃなかったんで」。現在も、中古フェラーリを中心に扱いつつ、たまに入庫するランボルギーニを、宝物のように販売している。

 日本においては、スーパーカーブームの影響は巨大で、現在に至るまで、フェラーリよりもランボルギーニのほうが格上とされている。なかでもカウンタックやディアブロ、ムルシエラゴ、アヴェンタドールといったシザースドアを持つV12ランボルギーニの威光は絶大だ。



 

 

 ただ、本国では事情が異なる。少なくとも20世紀中は、圧倒的にフェラーリが格上だった。理由はF1での活躍にある。多くのイタリア人にとって、フェラーリ=F1の帝王。つまりスポーツのヒーローで、市販車は付け足しだった。モータースポーツにあまり参加しないランボルギーニは、「バカな外国人が買うバカ高いクルマ」という感覚だったのだ。かつてジローラモ氏はランボルギーニについて、「田舎の人が買うクルマです」と語っていた。

 が、近年はイタリアでもF1人気は凋落し、フェラーリが国民の絶対的ヒーローでもなくなってきた。ブランドイメージの差は縮まっているようだ。