アラサーが考える恋愛とお金 第1回

1LDK、家賃23万で同棲計画。初期費用で「彼の貯金額」が発覚して…【アラサーが考える“恋愛とお金”】

デートや婚活、結婚式……恋愛や結婚にはお金がかかる。本連載では、アラサー視点の「恋愛とお金」について考察する。

デートや婚活、結婚式……恋愛や結婚にはお金がかかる。特に現代社会においては、働き方や生き方の多様化が進み、恋愛とお金に対する価値観も変容している。本連載では、これからの「恋愛とお金」について、アラサーの恋愛ライター・毒島サチコが取材をもとに考察。第1回は「アラサーカップルの同棲とお金事情」について紹介する。
 

2人の年収は1400万。アラサーカップルの同棲事情

  • 夏子さん(仮名) 年収600万 31歳 IT企業勤務
  • 誠二さん(仮名) 年収800万 31歳 研究員

付き合って2年目になる夏子さんと誠二さん。誠二さんは、家賃15万円の1K、夏子さんは、家賃10万5000円のワンルームでお互い1人暮らしをしていたが、誠二さんの職場が変わるのを機に同棲することになり、物件を探し始めた。
 
夏子さん「彼の職場がある表参道駅周辺の物件を探しました。彼も私も働いているので、お互いの家賃15万円+10万5000円を合わせて、25万以内で2LDKのマンションがあればいいなと思っていたのですが……表参道周辺では25万だと1LDKしか住めないことが分かって。2人とも無知だったので『こんなに高いの!』と驚きました。私はエリアを変えて、探そうと彼に提案したのですが……」
 
誠二さんに「職場から電車で10分圏内」とエリアを広げて物件を探そうと提案した夏子さん。しかし、誠二さんは……。
 
夏子さん「誠二は、住居と職場の場所が近いほうがいいと考えるタイプで、エリアは変えたくないと言ったんです。前のマンションも職場から徒歩10分くらいの場所に位置していました。今回も狭くてもいいから職場に近い物件がいい、そこは譲れない条件だと。私は在宅勤務中心で、出社は月1回なので、できれば広くて快適に在宅ワークができる部屋がいいと言いましたが……最終的に家賃は彼のほうが多く出すという条件で、私たちは1LDKのマンションを探すことにしました」

 

まさかの審査落ち。同棲のデメリットとは

家賃25万円以下で、駅近の1LDKを条件に物件を探し始めた2人。すぐに条件にマッチする物件を発見し、契約を進めるが……。
 
夏子さん「駅・彼の職場から5分以内の好条件の物件を発見しました。家賃は26万円でしたが、少しくらい高くてもいっか、と同意。しかし、まさかの審査落ちだったんです。理由は分かりません。でも、同棲でも誠二1人の年収で審査されるので、もしかしたら彼の800万円の年収で、26万円のマンションに住むのは……と思われたのかもしれません。でも大手製薬会社の研究員として務めているのに審査落ちとは。お互い落ちると思っていなかったので、結構ショックを受けましたね。そして再度、物件を探し始めたんです」

 

初期費用は140万円。ある朝、電話で「彼の貯金額」が明らかに…… 

夏子「次に、駅から徒歩8分の家賃23万円の1LDKのマンションを見つけました。また審査に落ちるんじゃないか…と不安に思いながらも次は無事通過。ほっと安心したのもつかの間、初期費用が140万だと言われ、誠二が『俺貯金50万円しかない』と言ったんです。
 
私は貯金が230万円程度あったのですが、彼は大学院を出て働き始めたので、まだ社会人2年目。とはいえ、元から初期費用は折半することになっていて、次の日の朝、彼がこっそり父親に電話をかけて、20万円お金を貸してもらうように交渉していました(笑)」
 
こうして無事(?)、同棲をはじめた夏子さん。毎月の家賃は、夏子さんが9万円。誠二さんが14万円。生活費や家賃は、共有口座で夏子さんが管理しているという。

 

同棲で「審査落ちした」というカップルは少なくない

今回のように、お互いの収入や社会的信用が十分であっても、同棲で「審査落ちした」というケースは多いようだ。婚姻関係がなく、いつ別れるか分からない同棲カップルに対して、物件を貸す側が慎重になるのは当然だろう。
 
また、同棲する際、お互いの意見の食い違いを埋める努力も必要だ。夏子さんと誠二さんのケースでは、誠二さんの「職場に近くて狭い物件」という要望を、家賃を「誠二さんが多く払う」というところで夏子さんが同意している。

このような話し合いは、同棲前にしっかりしておくのが賢明だ。


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