あのクルマもいつの間にか目ん玉が飛び出るほど高騰していた!
最近の90年代国産スポーツカーの値上がり幅はすさまじく、一度手放してしまったら二度と買い戻すことができないレベルで日に日に価格が上昇している。とくに話題に上るのは第2世代のスカイラインGT-RやホンダのタイプR軍団であるが、それ以外のものも軒並み価格が上昇しているのだ。
そこで今回は、ここのところ一気に値上がりが進んだモデルをいくつかピックアップしてご紹介しよう。もし、これらのモデルを所有している人がいたらぜひ大切に乗り続けていただきたい。
1)マツダ RX-7(FD3S)
現在のところ、最後のロータリーターボエンジンを搭載したピュアスポーツカーであるRX-7。すでに生産終了から20年近くが経過し、そのキャラクターからも状態の良いものは希少で高値となっている。
とくに最後にリリースされた限定車「スピリットR」シリーズに至っては、ついに1000万円超の物件も存在するほどとなっているのである(新車価格はタイプA、Bで399.8万円)。
しかし、それよりも驚きなのが安い価格帯の車両たちだ。少し前まではやや怪しげな個体であれば100万円を切るものも見つけることができたイメージだったが、現時点ではもっとも安いものでも200万円を切るものはないのだ。
もちろん店頭に並ぶまでに手直しが入っているとは思うが、10万kmオーバー、修復歴アリであってもこの価格となっているのは驚きと言えるだろう。
2)三菱 ランサーエボリューション 第2世代(エボ4~エボ6)
三菱がラリーに勝つために生み出したランサーエボリューションは、1.5リッタークラスのコンパクトセダンであったランサーに、ギャランVR-4に搭載されていた2リッターターボエンジンと4WDシステムを押し込んだという、その名のとおりのエボリューションモデルだ。
その中でも1995年に5代目にフルモデルチェンジを果たしたランサーをベースとした第2世代のランエボ4~ランエボ6は、5ナンバーボディをベースとした(エボ5からはワイドフェンダーにより3ナンバー登録になるが)コンパクトなボディにハイパワーなターボエンジンを搭載し、もっともランエボらしいモデルとして人気が高い。
もともと限定車だったということや、状態の良い個体も減りつつあったこともあって徐々に価格を上げていた第2世代ランエボであるが、ここへきて一気に価格が上昇。状態の良いものでは500万円を超える車両も存在するようになってきた。
そしてその価格上昇に合わせて価格の下限も底上げされ、もっとも安い部類のものでも200万円をわずかに下まわるレベルとなってしまっているのだ。
3)日産 シルビア(S13~S15)
アラフォー世代のクルマ好きからしてみたら、免許を取って初めてスポーツカーを買おうとしたときに予算内で狙える筆頭にあったシルビア。それなりにスタイリッシュで後輪駆動というパッケージングでドリフト系ユーザーからの支持も厚く、安定した人気を誇っている1台だ。
また、S15型が新車で買える時代のころは、S13、S14型のシルビアはターボのMT車のみに需要が集中しており、NAのAT車などはターボ車ユーザーの箱替えのドナーといったイメージで、ヒトケタ万円で店頭に並んでいることも珍しくない状態だったのである。
しかし、今だ現役のドリフトマシンとして活躍するシルビアは、ドナーとなる車両も減少し、当然ターボモデルも状態の良いものが枯渇状態。その結果、S15型のフルノーマル、低走行車などは500~700万円台の価格が付けられるものも珍しくなく、以前であればドナーにしかならなかったような過走行のNA、AT車であってもわずかに100万円を切るレベルまで高騰してしまっている。
4)トヨタ MR2(2代目)
1989年に登場した2代目MR2は、デビュー当初は安定感に欠けるといった厳しい評価を受けてしまうが、トヨタの根気強い改良によって徐々に完成度が高まっていき、1型から5型まで10年に渡るモデルライフを全うした1台だ。
1999年には後継車種となるMR-Sが登場するが、こちらはミッドシップレイアウトこそ共通だが、ライトウェイトなオープン2シーターへとキャラクターをチェンジしており、ターボエンジンもラインアップしていた2代目モデルはコアな人気をキープし続けていた。
そんな2代目MR2もここへきて価格が上昇してきており、最終型のターボMT、フルノーマルという物件では500万円台、それ以外でも状態のよいものは300万円台も珍しくない状態となってきた。
また、安いものでも100万円を切るものはAT車かNAモデルとなっており、ターボMT、ノーマルルーフとなるとかなりの予算を見なければ厳しい時代となっている。
Text:小鮒康一
提供・WEB CARTOP
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