犬は突然「フンッ」と鼻を鳴らしたり、「ピーピー」と変わった音を鳴らすことがあります。実は犬にとっては吠えること以外に、鼻を鳴らすこともコミュニケーションのひとつです。本記事では、犬が鼻で鳴らしている音の違いによって、何を伝えようとしているのかについて解説していきます。最後まで読むことで、様々な場面で愛犬の要求に応えられるようになるでしょう。
 

犬が「フンッ」「フー」と鼻を鳴らす4つの理由



犬は「フンッ」や「フー」といったような、息が多く混じった音で鼻を鳴らすことがあります。そこにはどんな理由があるのかについて見ていきましょう。

威嚇している
知らない人間や犬がいる場所では、威嚇の意味で力強く「フンッ」と鼻を鳴らすことがあります。このときに、相手をジッと見ていたり、唸っている場合は吠える前触れでもあるので注意が必要です。

犬が興奮しそうなときは、速やかにその場を立ち去るといったような対策をとりましょう。

嗅覚を整えている
嗅覚がいまいち働いていないときに、整える意味で「フンッ」と鼻を鳴らしているとも考えられます。その場合は、鼻水や異物が鼻の中に詰まっているのかもしれません。

人間が鼻をかむように、犬も「フンッ」と鼻から息を吐くことで、違和感を取り除こうとしているのです。頻繁にするようであれば、鼻の中に異物が詰まっていないかを確認してあげましょう。

機嫌が良くない
飼い主さんが遊んでくれないときや、おやつを中々くれないときにも「フンッ」と鼻を鳴らすことがあります。怒るほどではないですが、少しだけ機嫌が悪い状態です。

また、傍に来て何度も鼻を鳴らすようであれば、「どうしてかまってくれないの」といった不満の現れでもあります。

リラックスしている
犬が「フンッ」よりも少し長めの「フー」という音で鼻を鳴らす場合は、リラックスしている状態であることが多いです。床でくつろいでいるときや、食事の後などによく見られます。

一緒にいるときに「フー」と鼻を鳴らしたら、飼い主さんの傍が落ち着ける場所だと認識している証拠です。
 

犬が「ピーピー」や鼻を鳴らす理由



犬が「ピーピー」と高い音で鼻を鳴らしているときは、少し困ったような表情をしていることが多いです。その理由について解説していきます。

不安を感じている
怯えていたり、不安を感じている場合に「ピーピー」と鼻を鳴らすことがあります。神経質な性格であったり、大人しく繊細な犬によく見られる行動です。

頻繁に鳴らすようであれば、慢性的なストレスを抱えているとも考えられます。ストレスは様々な病気の引き金となるため、不安の原因を探り、改善するように務めましょう。

甘えたい・寂しい
飼い主さんに甘えたくて「ピーピー」と鼻を鳴らすこともあります。甘えたいという感情以外に、少し寂しさを感じている場合もあるでしょう。

しかし、「ピーピー」と鼻を鳴らす度にかまってあげてしまうと、わがままな性格に育ってしまうかもしれません。可愛らしいからといって、過剰に甘やかさないようにだけ注意しましょう。
 

犬が「ブーブー」「ガーガー」と鼻を鳴らす理由



犬が「ブーブー」や「ガーガー」といったような濁点のついた音で鼻を鳴らしている場合は、意図的に鳴らしている可能性が低いため注意が必要です。どんな問題があるのかを見ていきましょう。

興奮している
犬が興奮し、鼻息が荒くなっているときは、鼻に通る空気の量が多くなり、「ブーブー」や「ガーガー」といった音を発します。この鼻が鳴っている場合は、動きも落ち着かないことが多いです。

音と同時に鼻水も飛んでいるようであれば、かなり興奮しているといえます。興奮の原因を探り、落ち着かせるようにしましょう。

逆くしゃみをしている
鼻が鳴っているときに、くしゃみを吸い込んでいるような状態が見られる場合は、「逆くしゃみ」という症状であると考えられます。逆くしゃみの詳しい発生原因はわかっていませんが、ほとんどが突発性のものだと考えられています。

症状は短時間で治まるため、犬が呼吸困難で倒れたりすることは稀です。あまりにも連続するようであったり、症状が重そうな場合は、一度動物病院へ連れて行くことをおすすめします。

呼吸器系の病気の可能性
濁音の付いた音で鼻を鳴らしている場合は、呼吸器系の病気を発症していることも考えられます。呼吸が荒かったり、苦しそうにしている場合は注意が必要です。考えられる病気は以下の通りです。
  • 短頭種気道症候群
  • 鼻腔狭窄
 

犬とのコミュニケーションに活用しよう



鼻を鳴らしたときの音の違いによって、犬の機嫌や体調の変化を知ることができます。それぞれの意味を覚えておくとで、犬が何を考えているのかを探るきっかけとして役立つでしょう。

また、鼻を鳴らすときに苦しそうにしている場合は、病気の可能性も考えられます。鼻を鳴らしたときの行動をよく観察し、感情表現と病気の違いを見分けられるようにしてください。
今回の記事を愛犬とのコミュニケーション向上に役立てていただければ嬉しいです。

この記事を執筆したのは……

◆阿片 俊介/クロス動物医療センター 主任動物看護師
茨城県出身。日本獣医生命科学大学を卒業し、認定動物看護師の資格を取得。千葉県の動物病院に勤務後、動物用医薬品販売代理店にて動物病院への営業を経験。犬とのより良い暮らしをサポートできるよう、飼い主の方の気持ちに寄り添いながら、安心して正しい情報をお伝えできるよう心がけています。

提供・docdog

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