猫がいるところでアルコール消毒するときに気を付けるべきこと3つ

今ではすっかり生活必需品となったアルコール消毒。猫がいる家庭では心配事もあるかもしれませんが、正しく使用すればアルコール消毒を行うことができます。今回は消毒に関する注意点をご紹介いたします。

猫がいる家庭でアルコール消毒は大丈夫?

もはや身近な存在となったアルコール消毒。しかし、ひとつ気がかりなのは猫がいても大丈夫かということです。

結論からいえば、猫がいる家庭でアルコール消毒をしても大抵の場合は問題ありません。動物病院でもアルコール消毒は使用されています。

とはいえ、いくつか注意してほしいことがあります。次の項目では、猫がいる環境でアルコール消毒を使用する際の注意点をご紹介いたします。

 

アルコール消毒をする際の注意点

これから紹介するポイントをおさえることで、猫が一緒に暮らしていても比較的安全にアルコール消毒を行うことができます。

 

1.猫に直接吹きかけない

海外では、猫やネコ科の動物が新型コロナウイルスに感染した事例が報告されています。猫は新型コロナウイルスの感受性が高く、注意は必要です。

しかし、だからといって猫に直接アルコールを吹きかけるのは危険です。完全室内飼育を徹底し、飼い主さんが帰宅後に通常の手洗いをしっかり行うことで予防することができます。

どうしても気になるようであれば、アルコールを使用せずにブラッシングや蒸しタオルでの拭き取りを行うようにしましょう。

ちなみにアルコール消毒をした手でも、完全に乾いてしまえば猫に触れても問題ありません。猫カフェでも入店時には必ずアルコール消毒を行います。直接かける、舐めてしまうことさえ注意すればそれほど心配はいりません。

 

2.換気しながら消毒する

粒子の細かいスプレータイプの消毒を使用する際は、換気をしましょう。家庭用であれば充満する可能性は低いものの、猫はアルコールに弱い体質なので空気を入れ替えながら行うほうがより安全です。

室内をくまなく消毒する場合は、猫が近くにいないことを常に確認しながら行いましょう。可能であれば、今消毒する部屋としない部屋に分けて、しないと決めた部屋に猫を避難させておくと安心です。

猫が一緒にいる状況で消毒をせざるを得ない場合は、猫がいる場所は後回しにして遠い場所から消毒するようにしましょう。そして、必ず安全を確保して換気をするように注意してください。

 

3.猫が使用するものはアルコールを使用しない

愛猫が日常的に使用している食器やおもちゃなども、今のご時世では気になるかもしれません。特に、動物病院を受診する際に使用するキャリーケースはアルコール消毒をしたくなってしまうでしょう。

キャリーケースは一度アルコール消毒をした後に、きちんと乾燥させれば大丈夫です。猫が直接口にしたり、触れたりする日用品はアルコールの使用を控えるようにしてください。

最も安全なのは水洗いです。ペット用の除菌シートという画期的なアイテムもありますが、口に入れるものや猫を直接拭き取るのには適しません。

おもちゃを除菌シートで消毒したい場合は、ノンアルコールの除菌シートを活用しましょう。

 

まとめ

今日のねこちゃんより:moca♂ / 3歳 / アメリカンショートヘア

アルコール消毒自体は動物病院や猫カフェでも使用しているものであり、安全面に考慮して行う分には問題ありません。

ただし、過剰消毒には注意しましょう。人間でも過剰な消毒が原因で呼吸器系の病気になってしまった事例があります。

猫は人間よりも体が小さいうえに、肝臓の構造が人間とは異なります。過度な消毒に徹することは控え、こまめな手洗いを心がけましょう。
 

(獣医師監修:平松育子)

提供・ねこちゃんホンポ

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