ワガママ義姉のありえない「おねだりLINE」に疲弊…最大の敵は夫?

ふたりの愛の結晶である結婚。親族が増える分、幸せも増える……ばかりとはいかず、実際には悩みも増える⁉ お届けするのは、結婚したことにより「困った人と家族になってしまった」という悩みを抱える女性のお話です。

ふたりの愛の結晶である結婚。親族が増える分、幸せも増える……ばかりとはいかず、実際には悩まされることも増えてしまうのがタマニキズだったりしますよね。今回お届けするのは、結婚したことによって「困った人と家族になってしまった」という悩みを抱える女性のお話です。

会社の先輩と結婚。すぐに結婚生活に影が……

愛知県在住の佳音さん(仮名・31歳)は、今から6年ほど前に会社の先輩であったご主人と結婚。絵に描いたような幸せな生活が「2年くらいは続いたかな?」と佳音さん。
 

佳音さんの7つ上、兄姉弟の3人兄妹の末っ子育ちのご主人は、「俺、ずっと、妹か弟が欲しかったんだよね」と、年の離れた佳音さんを甘やかしてくれたそうです。
 

「付き合っているときから、夫は私のことをお姫様扱いしてくれました。旅行に行くときは、計画から何から全部、夫がしてくれて。結婚式も新婚旅行も、私が望むことをすべて盛り込んでくれました。私もそうやって甘やかしてくれる夫のことが大好きで、彼についていけば、私は一生幸せでいられる! そう信じていたんです」
 

義両親との関係が良好だったことから、義実家から徒歩10分ほどのところに新居を建て、結婚2年目の記念日に引っ越し、そろそろ子どもも考えないと!と思っていた矢先、結婚して家を出ていたはずの夫のお姉さんが義実家に戻ってきました。
 

「あまりに突然のことに驚いてしまいました。義母が言うには、どうやら義姉さんは精神的に病んでしまったようで、療養のためでしょうか、離婚はしないけど実家に戻されたようです。義姉さんは、かなり良い家柄の方と結婚したと聞いていたので、あれこれとしがらみがあって疲弊してしまったのかな?と、同情もあり優しく接していました」
 

はじめのうちこそ殊勝な態度でいた義姉さんでしたが……、次第にその本性が明らかになってきたのです。
 

「病院まで歩くと20分もかかって辛いし、自転車はブレーキをかけたときの甲高い音が耳についてうるさいからイヤなの。悪いけど、佳音さん、車を出して連れていってくれない?」

「どうしても、名古屋の○○で売ってるお菓子が食べたいの。佳音さん、悪いんだけど仕事帰りに買って、ウチまで届けて」

「佳音さん、この前△△を食べたんですって? 私の大好物なのに、どうして分けてくれなかったの? 今から持ってきてね」

「気分転換でUSJに行きたいから、佳音さんの実家に泊まらせてもらない? 2週間くらいでいいわ。もちろん、チケットは用意しておいてね」
 

「……こんな感じの、義姉の“おねだり”LINEが、最初はひと月に1~2回。義姉が戻ってきて半年後には、毎日のように届くようになったんです。そしてようやく、実家に戻された本当の理由に気付きました。『ああ、こりゃ、嫁ぎ先でもわがまま言いまくってたんだな』って」
 

味方になるべき夫が、義姉の味方を始めた

そうこうするうちに、週に2度3度と義姉さんから呼び出しを受けるように。仕事があるから、用事があるから、と義姉のお願いを断ると、すかさず義母から電話が……。
 

「あの子は病気なのよ。あなたがお願いを聞いてくれないと暴れて手がつけられないの。お願いだから助けてちょうだい」
 

困り果てた佳音さんに、あくる日、義姉から「検査のためにちょっと遠くの病院に行きたいからどうしてもお願い」と頼まれて車を出しましたが、義姉が指示した場所に到着すると、そこは病院ではなくとあるテーマパークでした。
 

「え?なんで? パニック状態の私に、義姉はケロリとした顔で『だって、ああでも言わないと、アンタ、車出してくれなかったでしょ?』と言うんです。そのときのドヤ顔に、もう腹が立って腹が立って……」
 

以後、大小に関わらず、義姉さんからのお願いをすべて断っていた佳音さん。しかし、思わぬところに「最大の敵」が潜んでいました。
 

「1週間くらい、義姉からの電話やLINEに返事をせずにいたんです。そしたら義姉から夫に連絡があったのでしょう。夫が、『おまえは俺と結婚したんだから、ねーちゃんとは家族になったんだぞ! 家族だったら、ねーちゃんを助けるのが筋だろ! もっと優しい女だと思ってたのに!』って怒鳴りつけてきたんです」
 

いつも優しく佳音さんを見守ってくれたご主人。だからこそ義姉さんの無理な要求にもこたえてきたのに、理不尽に怒られたことで佳音さんは爆発。
 

「家族だからってなんでもやらなきゃいけないの? 病院に行きたいって私をだまして遊びに行くような人を笑顔で送り迎えしなきゃいけないの? それこそ、まっとうな家族関係じゃないでしょう? 間違ったことをしたら、叱って正しい道に導くのが家族でしょう? 義姉さんをただ甘やかしたいだけなら、あなたとあなたの親だけでやってください。私にはできません!」
 

佳音さんの勢いに押されたご主人は意気消沈。離婚も辞さない勢いだった佳音さんでしたが、大きな体を小さくして謝り続けるご主人に「次はないからね!」と告げ、その場を収めました。その後も義姉さんからの要求は止みませんが、佳音さんは全て、スルーしているといいます。
 

実は「スルー」が効果的。メンヘラ対応策

「精神的に病んでいる」――そう聞くと、多くの人は「何かしてあげなきゃ!」と思ってしまいがちです。また、心療内科の定番アドバイスとして「(病んでいる)相手を否定をせず、共感してあげてください」などと言われることから、「私が我慢して相手をかまってあげれば、いつか改善するかもしれない」と、責任感に苛まれてしまうことも多いもの。
 

しかし、相手振り回されてクタクタになってこちらが精神的に病みそうになっても、相手からみれば周囲のことなど「おかまいなし」状態なことも事実です。
 

佳音さんの場合も、スルーするようになってからは徐々に電話やラインの回数が減り、また、「自分の思い通りに動く人」がいなくなったことでお義姉さん自身も我が身を振り返ったようで、最近になってようやく「私がわがままが過ぎたみたいで、迷惑かけてごめんなさい」という謝罪の言葉が聞かれるようになったといいます。
 

人間関係は「ギブアンドテイク」で成り立つもの。与え過ぎて疲弊して自らの体調やメンタルを壊してしまう前に、距離を置くことも大切です。自分の身を守れるのは、結局、自分自身しかいないのですから。

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