オリックス初の新築旅館『箱根・芦ノ湖 はなをり』8月1日オープン

オリックス不動産は、8月1日、箱根の芦ノ湖畔に、旅館『箱根・芦ノ湖 はなをり』(全154室)をオープンする。同施設は、オリックスグループ初の新築旅館となる。オープンに先立ち、7月26日、報道陣や旅行会社向けの内覧会が行われた。

オリックス不動産は、2017年8月1日、箱根の芦ノ湖畔に、旅館『箱根・芦ノ湖 はなをり』(全154室)をオープンする。

 

芦ノ湖を一望する水盤テラス(写真提供:オリックス不動産)
芦ノ湖を一望する水盤テラス(写真提供:オリックス不動産)

 

同施設は、2002年に取得した『別府 杉乃井ホテル』を皮切りに、これまで全国8ヵ所で手掛けてきた旅館再生事業を通じて培ったノウハウを結集した、オリックスグループ初の新築旅館となる。

 

メインターゲットとなる客層は、首都圏の「30代後半以上の女性」を中心とする夫婦旅行、ファミリー旅行、女子会など。客室は、全154室で、大小6タイプの部屋があり、約8割がテラス付きで、約3割の部屋に、部屋専用の露天風呂が用意されている。

 

オープンに先立ち、7月26日、報道陣や旅行会社向けの内覧会が行われた。

 

「はなをり」ブランド名に込めた思い

オリックスグループが手がけてきた旅館事業は、これまですべて"再生型"であり、ブランドも、ほぼ従前の施設のブランドをそのまま活用する形を取ってきた。

 

今回の新築旅館オープンに向け、オウンブランドである「はなをり」を立ち上げ、今後、新築の温泉旅館に関しては「はなをり」ブランドで統一して行くことを検討中だという。

 

ちなみに、ブランド名には、"その土地ならではの美しい景色"、"歴史"、"文化"、"お客様の旅の記憶"、"スタッフのおもてなしのこころ"という、宿として大切な5つの要素が、花織物のように重なる旅館であることを目指す思いが込められている。

 

大浴場の露天風呂(写真提供:オリックス不動産)
大浴場の露天風呂(写真提供:オリックス不動産)

 

今回の施設には、これまで同社が培ってきた旅館運営のノウハウが活かされており、特に「棚湯」と呼ばれる大浴場と、ビュッフェ形式のレストランに関しては、他社に引けを取らないノウハウがあるという。

 

棚湯とは、階段状に段差を設けて複数の湯船を設置するもので、それぞれの湯船からそれぞれ高さの異なる景色が楽しめるというのがコンセプトだ。この棚湯は、『別府 杉乃井ホテル』を一号案件とし、今回で5施設目となる。

 

大浴場は、芦ノ湖が見える浴場と、四季折々の庭が楽しめる浴場という2つの異なるコンセプトのものを用意し、それぞれに内風呂と露天風呂がある。2つの浴場は、朝と夜で男女を入れ替える。

 

今までのノウハウを活かした集大成

ビュッフェスタイルのレストランには、総料理長に「オリエンタルホテル 東京ベイ」総料理長などを歴任した大沢達也氏を迎え、和食をベースに、フレンチのシェフである大沢氏によるフレンチの手法を加えた「他では体験できない」食体験を目指している。

 

特に面白いのは、「自分会席」と呼ばれるスタイルで、レストランに入ったら、まずは、テーブルに置かれた竹篭に、15種類の小鉢から好きなものを選び、自分好みの「八寸(前菜)」を作る。

 

メインディッシュは、ビュッフェスタイルながら、つくり置きせず、出来たてのままサーブする。

 

彩り美しい小鉢を竹篭に取って、自分仕立ての八寸を(写真提供:オリックス不動産)
彩り美しい小鉢を竹篭に取って、自分仕立ての八寸を(写真提供:オリックス不動産)

 

総支配人の藤井育郎氏は、レストランを構想するにあたり、「召し上がっていただくシーンを思い浮かべ、テーブルの上の状態にこだわり、お好みの小鉢を竹篭に選んで入れていただくスタイルになった。また、食材に関しては、"二十四節気"にこだわった地元のものを使う」と話す。

 

今回の施設について、オリックス不動産 宿泊事業本部 旅館事業部長の森直樹氏は、

「今までの再生事業では、特にハード面に関しては、(リノベーションしても)使い勝手やエネルギー効率の面で、どうしても限界があった。その中で、いつか新築物件をつくるときには、こういったこともできるという、様々なノウハウや思いを蓄積してきた。『箱根・芦ノ湖 はなをり』は、そういった意味での集大成だ」と話す。

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