ノロウイルスを主な原因とする感染性胃腸炎の患者数が急増しているとして、7日に埼玉と千葉の両県、8日に神奈川県が、「感染性胃腸炎流行警報」を発令。感染予防など対策を呼び掛け、警戒を強めている。
感染予防は大切だが、万が一、自分自身や家族が感染してしまったとき、感染の拡大を防ぐにはどうすればよいのだろうか。対処法として覚えておきたい消毒の仕方について、薬剤師の三上彰貴子氏がAll Aboutの「ノロウイルス撃退! 消毒液の作り方」で次のように紹介している。
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塩素系漂白剤で、消毒液を作る方法
三上氏によると、ノロウイルスの消毒として効果的な次亜塩素酸ナトリウム(塩素濃度200ppm)は薬局はやインターネットで購入できるが、家庭に塩素系漂白剤があれば、それを代用して作ることができるという。時間の経過とともに効果が減少するので、なるべく一回一回作ることを三上氏はすすめている。
■便や嘔吐物が付着した床や衣類、トイレなどの消毒をする場合
→濃度 0.1%の消毒液で消毒
まず、500mlの空のペットボトルを用意。その中に、ペットボトルキャップ2杯の塩素系漂白剤を入れる。その中に水を加えて全体を500mlにしてできあがり。
■おもちゃ、調理器具、直接手で触れる部分などの消毒をする場合
→濃度 0.02%の消毒液で消毒
2Lの空のペットボトルを用意。その中に、上記と同じようにペットボトルキャップ2杯の塩素系漂白剤を入れる。そこに水を加えて全体量を2Lにしてできあがり。
漂白剤がない場合の殺菌方法は?
三上氏によると、ノロウイルスは、漂白剤を使わなくても1分間以上の煮沸消毒で殺菌ができるという。台所でよく使う布巾は、なるべく普段から煮沸消毒するといい。水2Lに塩と重曹をそれぞれ大さじ3~4杯入れて、付近と一緒に煮沸し、暫くしてから洗って乾かすと効果的だという。
三上氏は注意点として、
- 処理するときには、必ず使い捨てのビニールの手袋や捨てられる雑巾やペーパーを使用すること
- 飛び散らないようにメガネやゴーグル、マスクをつけること
- 拭いた雑巾やペーパーは、ゴミ袋の袋をよく閉じて捨てること
などをあげている。
集団感染を防ぐために、消毒と殺菌の方法をしっかりと覚えておきたい。
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