「身長を伸ばすために、牛乳を飲む」は昔からよく耳にする方法です。でも本当に効果があるのでしょうか?
アメリカで「牛乳を1日に何杯飲めば身長を伸ばすのに効果的か」についての研究が行われ、その結果、「牛乳は1日に3杯飲むのが有効」とわかったそうです。
では、身長を伸ばすには、どのような牛乳を選び、どのタイミングで飲むといいのでしょうか。身長治療のスペシャリスト・田邊雄さん(東京神田整形外科クリニック院長)の書籍『身長先生式 子どもの身長が伸びる食事のルール30』(Gakken)から一部抜粋・編集して、紹介します。
牛乳を1日3杯飲む
牛乳には、子どもの成長に欠かせない栄養がたくさん含まれています。
牛乳の栄養ポイント
1. 骨の材料となるたんぱく質&カルシウムを含む2. 成長に欠かせない亜鉛を含む
3. エネルギー代謝を促すビタミンB群が豊富
4. 睡眠のリズムを整えるメラトニンの分泌にかかわるトリプトファンを含む
普通牛乳と低脂肪乳の選び方は?
牛乳といえば、カルシウムという印象があると思いますが、身長を伸ばすという点においては、たんぱく質を含んでいることが大きなメリットです。普通牛乳と低脂肪乳があるので、1日にコップ3杯(600mL)飲んだ場合の栄養価を比べてみましょう(グラフ参照)。
ただし、図に示したように普通牛乳と低脂肪乳では、エネルギーや脂質の量が大きく異なります。
なんとなく普通牛乳を飲み続けた結果、エネルギーを摂りすぎて子どもの体脂肪が増え、早熟を招いて身長があまり伸びなかった……。または、やせている子どもが低脂肪乳を飲み続け、エネルギー不足の状態が続き、身長があまり伸びなかった……。こんなことにならないよう、子どもの状態をよく見て、どちらの牛乳を飲むかを考えてください。



