東スポの長寿連載コラム『オヤジの寝言』で、筆者のなぎら健壱氏が面白いことを書いていた。タイトルは「『幾つに見えますか』の質問には何歳と答えれば正解ですかね」で、冒頭を以下のような体験談から切り出している。

 

ある男性に「私って幾つに見えますか?」と質問された。分からない。まあ、70代ってことはないだろう。80歳くらいかな~? ってなわけで、見た目どおりに正直に、「80歳くらいですか?」と答えた。すると途端にぶ然とした表情になり、「そんなにいっているわけないだろうが」と返された。

 

これがまだ男性だったからよかったものの、相手が女性だと、年齢の読み違いはその場の雰囲気をもっと険悪にしてしまう。なぎら氏の“失敗”はさらに続く。

 

かなり前のことだが、やはり女性から「私って何歳に見えますか?」と訊かれたことがあった。(中略)女性の場合は社交辞令でもって、感じた歳より10歳くらいは若く言ったほうが無難である。70歳くらいに見えたら、「60歳手前ですか?」そんな按配がいい。まあ、「50歳ぐらいですか」でもいいのだが、やり過ぎれば逆効果となる。どうせやるなら、「30歳ぐらいですか?のほうが、まだ洒落で通じる。

 

あたしはその時も見た目どおりに、「○○歳ぐらいですかね?」と正直に答えてしまった。返ってきた言葉は、「あなたって、ずいぶん失礼な人ね」であった。

 

「何歳に見えますか?」は、初対面同士のよくある会話のキャッチボールであるが、なぎら氏のトホホ話からもお分かりの通り、まことにデリケートな部分を含んでいる。ここで「何歳に見えますか?」という質問を好んでする人たちの思考パターンを探ってみよう。