2015年12月、「離婚した女性は6ヵ月間再婚できない」と定めた民法の規定が憲法違反かどうかを争った訴訟で、最高裁大法廷は、再婚禁止期間の規定のうち「100日を超える部分については『違憲』とする」という初の判断を示しました。この判決を受けて国は、明治時代から続いてきた規定の見直しを迫られることになります。

 

再婚禁止期間については、民法733条で「女は、前婚の解消又は取消しの日から六箇月を経過した後でなければ、再婚をすることができない。」と定められています。離婚した女性がすぐに再婚し、子どもが生まれた場合に、誰が子どもの父親かをめぐって争いになるのを防ぐ目的で、明治時代に設けられたものです。「再婚禁止期間」を設けることで、生まれてきた子どもの父親がだれかをはっきりさせる「父性の推定」ができるということです。母親は出産したという事実で、確実にだれかがわかりますが、父親は前の夫なのか、現在の夫なのか、どちらの子かわからなくなるということから、女性にだけ一定期間結婚させないことにするものです。

 

ただ、実際には、離婚の直前は結婚生活が破綻していることも多く、性交渉の可能性はほとんどなくなっている状態なので、父性の推定は難しくないのではと考えます。最近は、男性が離婚に応じないので、結婚生活が破綻しているのにもかかわらず、法律婚の状態が続いているという問題が増えてきています。

 

私の運営するサロンに相談にいらした田村沙希さん(仮名/34歳・東京都)はこの再婚禁止期間に悩んでいました。夫の省吾さん(仮名/37歳)と別居して半年以上になりますが、まだ離婚してもらえないというのです。

 

省吾さんとの出会いは婚活パーティでした。30歳を目前に、友人や会社の同期たちが次々と結婚するなか、沙希さんは結婚を焦っていました。その2年前に大学時代から長くつき合っていた彼氏と別れてしまってから、なかなか次の出会いに恵まれません。そこで、結婚相談所に入会し、パーティにも積極的に参加していました。

 

1年以上の婚活の末、あるパーティで省吾さんに出会いました。省吾さんの横顔が元カレに似ていると気づいて、「この人だ」と沙希さんは積極的にアプローチし、結果マッチングしました。婚活パーティでの出会いは、互いが結婚を目指していることが明確ですから、数回のデートを重ねるうちに、とんとん拍子に話は進み、出会いから1年足らずで2人は結婚しました。